2020年12月11日午後3時から始まった「ニコニコ動画」の生放送。菅義偉首相(72)が視聴者からの質問に答える特別番組だ。菅首相が登場するまで画面には「ガースー」「がーすー」「ガースーがんばれーーー！」の文字が右から左に流れた。そして菅首相の登場、「ガースーガースー」「ガースーさーん」「本物だぁ」「すげええええええ」というコメントが流れる中、菅首相は、

「みなさん、こんにちは。ガースーです」

と挨拶した。これが首相らしくないふざけた挨拶だとし、ネットで袋叩きにあっている。

 

賞賛のコメントで溢れ菅首相の姿が隠れるほどだった

 

「みなさん、こんにちは。ガースーです」

そう挨拶すると、なぜかコメントがピタリと止まった。少し間をおいて「たのむぜ！がーすー」「がーーすーーーーーー」「がーすーやるやんけ」「自分から言っていくスタイル」「まさかの総理からガースー」「がーすー可愛らしいね」「けこんしたい」「すきになった」「はい支持した」「こういう遊び心いいよね」「ニコニコのノリやん」といったコメントが押し寄せ画面いっぱいになり、菅総理の姿がコメントの裏に隠れた。

 

菅総理は官房長官時代から何度も「ニコニコ動画」に登場していて、ある意味「ホームグラウンド」的な場所になっている。そのため、今回登場した際も表情はかなりリラックスしていた。

 

知らない人には「無神経の極み」と激しい反発

 

「がーすー」「ガースー」とネットで言われ出したのは官房長官時代から。今年行われた総裁選中に「ニコニコ動画」の討論会に出演した菅総理は、「ガースー」と呼ばれていることについて聞かれると、満面の笑みで、

「嫌な気なんか全然しないですよ。公認ですよ」

と語っている。だから「ニコニコ動画」で自らを「がーすー」というのは、受け狙いや自虐的なものではなく、気に入っているニックネームであり、自然に言葉にできるもののようだ。

今回の登場は30分ほどで時間的な短さに視聴者の不満はあったようだが、「がーすー超可愛かったなぁ」「だかれたい」「がーすーですが良かったじゃん」と言ったコメントが出て動画は全体的に高評価だったようだ。

 

ところが、である。この番組は地上波の「ゴゴスマ」(CBCテレビ)でも生放送されていた。一般視聴者にとって「がーすー」が何なのかが全くわかっておらず、コロナ禍や中国による緊迫した社会情勢のなか「無神経の極み」として想像を絶するバッシングに今、菅総理は晒されている。

 

(リンク)

菅義偉総理が国民の質問に答える生放送2020年12月11日(ニコニコ動画)

https://live.nicovideo.jp/watch/lv329232019