加藤勝信官房長官は2020年12月23日午前、イギリスで新型コロナウイルスの変異種が発見されたとし、出入国緩和策対象からイギリスを除外する方針を発表した。
この異変種は感染力が高いのだという。日本国内では発見されてはいないが、国内では12月初旬から感染者数が急拡大した。ネットではイギリスに対する出入国規制は分かるが、「中国にはなんでしないの?」といった疑問が噴出した。中国の人たちは現在、「日本に入り放題」と述べる人もいる。
「GOTOとコロナ感染拡大に相関関係はない」
「イギリスを緩和対象から除外」。だが、日本ではその感染力の高い異変種が発見されていない。国内の感染者数は12月に入ってから激しく増加し、東京では23日の午後3時時点で新たに748人が新型コロナに感染した。これは17日の821人に次いで、今年2番目に多い数字となった。どうしてこんなに増えているのか。
緊急事態宣言が出された今年5月、「次の山は寒くなってからの11月以降に来るのではないか」、と多くの人が予想した。その通りの結果になったわけだがこれを前提に国民はマスクを着用し、手を消毒し、三密を避け、不要不急の外出を避けるなどの対策を取って来た。
政府は感染拡大の要因の一つを「GOTOトラベル」とし一時中止を発表したが、これに首を傾げる人も多いのだ。福岡市の高島宗一郎市長は11月24日の自身のブログで、「GOTO」での市への旅行者と市内の感染者数のグラフを出した。そして、12月1日の定例記者会見で、
「コロナの感染拡大との相関関係はない」
と語った。
「中国人をどんどん入れ始めて以降に増えている」
作家の百田尚樹さんはネットニュース番組「虎ノ門ニュース」(12月15日放送)で、
「GOTOによって感染が広まったと政府は発表しているが、むしろ増えたのは外国人、中国人をどんどん入れ始めた。それ以降に増えている」
と語った。さらに、
「大阪人は外出するな!と言って自粛するなか、中国人が普通に歩き回っている。感染者が増えて病床が詰まっているというが、患者の国籍を発表していない」
と話した。
この「中国人が歩き回っている」というのはどういうことなのか。外務省のHPによれば、11月30日から、中国(除く香港・マカオ)との間でビジネストラック及びレジデンストラックの運用を開始した。ビジネス関係者などの「往来を再開させた」、というもの。「ビジネストラック」は入国後の14日間の自宅待機中でも行動範囲を限定した形でビジネス活動が可能となる。14日後は行動範囲の限定も無くなる。主に短期出張者用だ。「レジデンストラック」は14日間の自宅待機が必要な、主に長期滞在者用だ。つまり日本への入国が許可されれば、その日のうちに、また、14日後に街を歩き回れるわけだ。そして罰則は無いし、14日間家の中に閉じこもっているかは分からない。
「いや、これ順番違うよね?中国の制限が先だろ!」
ちなみに日本政府観光局(JNTO)発表によれば、10月の訪日外国人数で最も多いのがベトナムの6200人、次いで中国の4500人。11月は中国に対し上陸拒否及び上陸時のPCR検査受診対象指定が解除されたため、中国人が18100人、次いでベトナム人が14700人だった。
もちろん高島市長、百田さんの意見が正しいという保証はない。それでも11月以降、大量の中国人が日本に入ってきているのは事実であり、実際に街を歩き回ってもいいという許可が出ているわけだ。今回のイギリスを出入国緩和策対象から除外する方針と、そうした中国人の状況に対し、掲示板には、
「チャイナにも同様の処置を。日本人が自粛しているのに、何故チャイナの旅行客団体が闊歩してるのか?怒」
「中国は制限しないの?GOTO制限より、中国からの入国制限が最重要かと国民は思います。誰に忖度しているのかな?」
「いや、これ順番違うよね?中国の制限が先だろ!春節の時も、中国の入国制限遅れて、とんでもない事になったよね?何なら、中国の制限解除は全ての国で一番最後でよいと思う!」
などが書き込まれている。
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(リンク)
日本政府観光局(JNTO)
加藤勝信公式ウエブサイト