天皇陛下が2021年7月23日、東京オリンピック開会宣言を述べられた際、周りにいた菅義偉首相や小池百合子都知事らは起立すべきだったのか、それとも着席のままでよかったのか、の結論が出た。

今回の場合は、天皇陛下と共に「起立する」段取りになっていた。事前の台本では、「開会宣言」という場内アナウンスのあと、起立を促すことになっていた。ところが運営側がアナウンスをするタイミングを逸してしまい、天皇陛下の宣言中にあのようなバタバタな起立になってしまった。

バッハ会長が直接お願いする形になりタイミングを失った

NNJニュースは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に今回の起立について取材を申し込んでいた。7月27日に午後4時頃にメールで回答があった。それによれば、トーマス・バッハIOC会長のスピーチの後に、天皇陛下の開会宣言が始まる旨と、起立を、場内アナウンスする段取りだった。ところが、バッハ会長が日本語で、

「開会宣言を、ここに謹んで、天皇陛下にお願い申し上げます」

とお願いをした。そしてその流れで開会宣言が始まってしまい、

「したがって、『開会宣言』という場内アナウンスを流すタイミングが無くなってしまった。関係者に混乱が生じたのであれば申し訳なく考えている」

と、組織委は説明と謝罪をした。

今回の「起立」の問題に関しては、1964年大会では天皇陛下だけが起立しているため、今回も天皇陛下以外は着席でよかった。小池都知事が急にキョロキョロし出して、皆に起立を促した。それは間違ったスタンドプレーだ。とか、天皇陛下が起立したのに菅首相は座ったまま。不敬だ、など様々な憶測が生まれたが、今回の場合は全員が起立するという台本だった。

 

(リンク)

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会公式HP

https://id.tokyo2020.org/