警察庁の発表によれば2020年夏以降、女性の自殺者が急増している。6月は前年に比べ2.2%増で7月は15.6%増、そして8月は40.3%増となった。男性は6月、7月とも前年より自殺者は少なく、8月は5.6%増だったものの、女性と比べると少ない。
どうして女性の自殺者がこれほど急増してしまったのだろうか。
相談所の電話が繋がらないし納得のいく回答も得られない
警察庁発表(2020年9月14日統計)の「令和2年の月別自殺者数について」によれば、女性の自殺者は前年に比べ6月は2.2%増の506人、7月は15.6%増の651人、そして8月は40.3%増の651人だった。男性の自殺者は例年、女性の倍以上いるが前年と比較すると6月は9.1%減の1053人、7月は6.2%減の1167人、8月は5.6%増の1203人だった。明らかに女性の自殺者が夏以降に急増しているのが分かる。
どうして増えたのか。それはネット上の女性たちの悲痛な叫び声で明らかだ。きっかけはコロナ禍における賃金低下、失業、先行き不安感。そして緊急事態宣言が出され自宅で自粛している間に、自分が置かれた現状とリアルに向き合ってしまったこと。相談したくても「友達も夫も恋人も頼りになる先輩や後輩もいない」、相談所に電話をしても電話が繋がらないし、繋がったとしても納得のいく回答が得られない。病院に行っても信頼できる医者と巡り合えない、などだ。掲示板にはこんなことが書き込まれている。
仕事もなかなか見つからないし「もうやだ!」
「派遣切り増加の報道がされた先月、用がありハローワークへ行った。今までは男女比にそう差は無かったが、今回は女性ばかりだった。派遣切りやパート切りが女性を中心に行われている事を肌身に感じた」
「子なしだし、年取っても孫が生まれたりしないしね」
「働くにも職業柄感染リスクが高いし、給付金も緊急小口資金ももう使えない。スマホ代すら払えない状況下で本当に詰んでる」
「今までどれだけあちこちに相談して訴えてきたことか。無料有料公的面談や電話相談しても何も解決しなかった」
「生きててもどんどん世の中おかしくなるだけと思うようになった。アラサー独身だけど子供産んだら子供はどんな世界が待ってる?」
「私も35歳で最近失業、彼氏との別れが重なって死にたい。家族もそばに居ないし誰にも頼れない。仕事もなかなか見つからないしもうやだ」
(リンク)
厚生労働省「悩み相談
https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/