WBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥選手(28)が、WBAバンタム級王者のジョンリエル・ カシメロ選手(32=フィリピン)をInstagramで「サル」呼ばわりし、ネットで賛否両論の舌戦が起こっている。
井上選手とカシメロ選手の関係を知るファンにとって、これくらいは当然。「もっとやれ!」となるが、SNS上での発言を重く見る人たちは「差別に当たる」「人に使う言葉じゃない」の批判が出ることになった。
中指を立て中継カメラに「そして井上だ!」
カシメロ選手は、米カリフォルニア州カーソンで日本時間2021年8月15日、WBO世界バンタム級タイトルマッチを行い、同級4位のギジェルモ・リゴンドー(40=キューバ)を2-1の判定で下し、暫定王者時代を含めて4度目の防衛に成功した。カシメロ選手は勝利者インタビューで、4団体統一について聞かれると三本の指を立てた。リゴンドー戦が終わり、次はノニト・ドネア(38=フィリピン)戦だ、と、一本ずつ指を畳んだ。最後に残ったのは中指。それを中継カメラに見せ「そして井上だ!」と挑発した。実は、カシメロ選手は井上選手に対し「逃げるな!」などと挑発を続けていて、井上選手のTwitterに直接、「亀はどこだ。亀狩りだ」などとリプを送ったりもしていた。井上選手はその挑発に対し、
「いつでも倒す準備は出来てる」
などと冷静にあしらっていた。ところがこの試合、日本ではWOWOWが中継し、ゲスト解説で井上選手が出演していた。
「人に対して使っていい言葉じゃない」
いつも冷静沈着で、インタビューなどでは時折穏やかな笑顔を見せる井上選手だが、カシメロ選手の挑発をライブで見せられ、本気で怒ったようだ。井上選手はテレビカメラに向かい、
「最後にああいう態度をされたら叩きのめしたいな。日本のファンの期待に応えたい」
と語った。そしてInstagramに、
「リスペクトと常識のないサルは俺が叩きのめす」
と綴ったのだ。
すると、井上選手に対するこんな批判がTwitterに出ることになってしまった。
「差別的発言はスポーツマンらしくない。大反対です。井上尚弥のこの発言は謝罪すべきです」
「差別と取られるやり方(サル)はまずいでしょう。慣れないトラッシュトークをやって失敗したか」
「どうしてもサルって言葉使わなきゃいけないわけじゃないでしょ。日本語にはもっと罵倒語のバリエーションはある」
「カシメロの挑発でどれだけ頭にきてたとしても、『サル』は駄目だ。人に対して使っていい言葉じゃない」
井上チャンプ「なぜ良い子ちゃんでいなきゃいけない?」
こうした批判を受け、井上選手はTwitterで8月17日、
「なぜ良い子ちゃんでいなきゃいけない?皆の井上尚弥のイメージは聖人君子かな?ここまで煽られ過激な挑発され生放送で中指立てられなぜ黙っとかなきゃいけないのか?発言に色々言う人はいるがこれはカシメロとの個人間の発言。売られた喧嘩は買うだけ。試合組んでください」
と訴えた。Twitterでは、井上選手の「サル」発言を批判する人に対し、こうした意見を出して舌戦を展開している。
「やられたらやり返すんが男やろげ! 偽善者どもが」
「何故こんなにみんな突っかかるのか不思議です。シンプルにかっけえ!!と思って楽しんでました」
「あいつの今までの言動で猿だと思わない方が異常 そして、人種差別的意図があると思ってる人間がそもそもおかしい」
「普段こういったトラッシュトークをしない井上尚弥選手だからこそ、逆に面白いなーと個人的には思う」
(リンク)
井上尚弥公式Instagram
https://www.instagram.com/p/CSliA_9Lxbr/
井上尚弥公式Twitter
https://twitter.com/naoyainoue_410/status/1427629346525786120