ひろゆきこと西村博之さん(44)が、福島県産の食品の風評被害を解消するのは無理だから、「綺麗ごととして福島の名前で商品を売るのはやめた方がいい」と発言した問題で、ひろゆきの奥さんが原作「だんな様はひろゆき」の漫画家、wako(わこ)さんがマジでブチ切れ「殴りてぇな」とtweetした。そのTwitterにひろゆき本人が現れ、ちょっとしたバトルになった。

「今回はまじもんの殴りテェな……です」

ひろゆきは2021年9月24日放送のAbemaTV「ABEMA Prime」に出演し、アメリカが福島県の農産物など全面的に輸入を再開したことについて語った。発言内容は、福島という名前が付いた農作物を食べないのは当然で、原発事故のあったチェルノブイリ産の小麦を積極的に買う人がいないのと同じだ。10年経っても風評被害は無くならなかったし、15年経っても無くならない。コメは福島産以外にも美味しいものが沢山あるわけだから「他のでいいです」となるのは当然。だから福島の名前で売りたいというのは「奇麗ごと」であり、

「福島の名前で商品を売るのはやめた方がいいと思うんですよ」

とし、郡山など別の名前で売った方が売れると思う、とした。

これに対し、

「無事ブチ切れております。マジでぶち切れております。今まで作画しながら何度も『殴りてぇな』と思っていましたが今回はまじもんの殴りテェな……です」

と9月28日に呟いたのは、ひろゆきの奥さんが原作をしている「だんな様はひろゆき」の漫画家、wakoさんだ。

ひろゆき本人が参戦「なぜ怒られるのか分からない」

Wakoさんは福島県出身で、福島県産の食品をこれまでずっと応援してきた。特に郡山市に本社のある酪王乳業の「酪王カフェオレ」を推しているという。これにひろゆき本人が参戦。

「海外の人が “FUKUSHIMA”の農産物に忌避感を持つという事実を伝えると、なぜ怒られるのかわかってないおいらです」

とリプを送った。Wakoさんはそれに対し、ひろゆきが言ったことは事実として理解しているが、福島の生産者はこの10年間何度もそうした批判に打ちのめされながらも諦めずに頑張ってきた。今名前を変え、この10年間が無駄だったとは言われたくない、とした。ひろゆきが、福島の農産物は10年経っても他の産地よりも安く買い叩かれてる、

「やり方変えないと農家は辛いままでは無いですか? 農家や行政が今後もやり方を変えずに辛いままで居る事を望むのは”応援”ではなく、足を引っ張る事だと思ってるおいらです」

と返すとWakoさんは、ひろゆきの「言い方がダメだ」とした。

「パリに居られて日々感じているからこそ出た言葉なんだろうとお察ししています。でももう少しこの10年、歯を食いしばって来た福島の人の気持ちも汲んでいただきたかったです。福島がみんな好きなんです…」

米は9月21日に福島県産のコメ、肉の輸入を再開

実はこの二人のやり取り、噛み合っていない。Wakoさんはひろゆきの言っていることを事実として理解している一方、ひろゆきはWakoさんの言っていることを理解していないからだ。ひろゆきが番組で発言をしたときに、ネットではこんな批判が出ていた。

「当事者がどう思うか?どう受け止めるか?と言う点が一ミリの配慮もない。だから笑いながら言える」

「無遠慮に今までの手法の否定『損切り、損失確定』をするんですよね。簡単に言うんですよ『じゃあその方法やめりゃーいいじゃないですか!』と」

「『ひろゆき』という名前は悪名があるから、改名しろと他人に強制されると良い」

アメリカは9月21日、東京電力福島第1原子力発電所事故から続いていた日本産食品の輸入規制を全面的に撤廃し、福島産のコメや牛肉などの輸入を再開した。これが地元の生産者、風評被害を無くすために努力してきた人たちにどれほどの喜びをもたらしただろうか。そんな折、福島県産の風評被害は無くならないから「福島の名前で売らない方がいい」と言われたら、10年間頑張って来て、やっとここまで辿り着いた地元民はどう感じるのか、ということである。

 

(リンク)

wako(わこ)さんのTwitter

https://twitter.com/wako3999/status/1442653106936762368