日本の歌謡界で数々の名曲を生み出し、1980年代からは家庭用ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズの作曲で国民から愛されたすぎやまこういちさんが、2021年9月30日に敗血症性ショックのため亡くなっていたことが10月7日に分かった。90歳だった。
ネットではすぎやまさんの死を悼み、「ザオリク」がトレンドワードで急上昇した。「ザオリク」とは同ゲーム内で1人のキャラクターを戦闘不能状態から完全に蘇生させる呪文だ。
「最大級のお別れと、お見送り、そして感謝の言葉」
Twitterでは10月7日、すぎやまさんの訃報が流れると「ザオリク」のワードがトレンド入りした。
「ファンが必死にザオリクをかけて『ザオリク』がトレンド入りしてる・・・」
「ザオリクの呪文が唱えられるなら今すぐに唱えたい…」
「ドラクエ大好きなら、ザオリクは最大級のお別れと、お見送り、そして感謝の言葉。 本当に生き返るなんて思ってないよ。でも、唱えずにはいられないんだよ」
「日本のトレンドがほとんどすぎやま先生の話題の中、『ザオリク』があって、泣きながらちょっとだけ笑った ほんとにあればいいのにね」
などといったことが呟かれた。
「ドラクエ」シリーズ500曲以上を全てお一人で作曲
「ドラゴンクエスト」シリーズを開発・販売するスクウェア・エニックスの「ドラゴンクエスト」チームは公式HP上で、
「故人は『ドラゴンクエスト』シリーズの500曲以上に及ぶ楽曲のすべてをおひとりで作曲されており、制作中の『ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎』の作曲が最後のお仕事となりました。これからも共にご制作いただきたく思っておりましたので、誠に残念でなりませんが、『ドラゴンクエスト』の音楽は永遠に皆様の記憶の中にあり、『ドラゴンクエスト』のゲームの世界でいつまでも生き続けてまいります。すぎやまこういち氏の生前のご功績に対する心からの敬意と感謝とともに、謹んで哀悼の意を表します」
と追悼の言葉を述べている。遺作となる「ドラゴンクエスト」シリーズ本編第12作目の最新作、「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」の製作は今年5月27日の「ドラクエの日」に発表された。シリーズ生誕35周年を迎えた日でもあった。
(リンク)
スクウェア・エニックス公式HPの「ドラゴンクエスト」チームによる追悼文