参議院山口選挙区の補欠選挙の投開票が2021年10月24日に行われ、自民党前議員の北村経夫氏(66)が30万7894票の圧倒的大差で当選した。翌日に話題になったtweetは「山口は民度が低い」であり、これには2つの意味が含まれていた。敗北した共産党が悔し紛れに放ったものと、元迷惑系YouTuber「へずまりゅう」こと原田将大さん(30)に、6809票も入ったことだ。
「マジ?山口県民頭へずまかよw」
原田さんは山口県防府市出身。スーパーで会計前の魚の切り身を食べ、購入したTシャツが偽物だと衣料品店に迫るなど3カ月で2度逮捕。7月上旬からは新型コロナに感染するもマスクをせず県をまたぐ移動を繰り返し、周辺で感染者が相次いだため山口県知事から名指しで批判された。8月27日に懲役1年6カ月、執行猶予4年の有罪判決が出た。「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」党公認で出馬したわけだが、「山口県に迷惑をかけた犯罪者には票など集まらない」とネットで笑いが起きた。ところが結果は6809票。ネットでは得票数の多さに驚く人が続出、
「山口県に6千もの頭のおかしな国民がいることがわかった選挙だったな!」
「こんな奴に7000票近く入ったってマジ?山口県民頭へずまかよw」
「山口県民やばいなぁ。馬鹿発見機としては役に立ったよ」
などといった書き込みが大量に出て、山口県民バッシングも起きた。
「さようなら ありがとう」
原田さんが出馬理由として挙げたのは、公の場でこれまでの迷惑行為を謝罪することと、若者に選挙に興味を持ってもらうこと。政見放送では、
「今回は当選すると思う。それだけ若者に人気あると思っちょう」
との自信を覗かせていた。そして得票数が1万票に届かなければ「それだけの価値しかない」ため、全てのSNSから撤退することを表明した。ただし、YouTubeのアカウントは凍結されており、YouTuberとしての活動はできない状態ではあった。開票が始まると、「瞬殺」で落選が確定。村経夫氏が1万4855票で当確が出た時の得票数は299票であり、原田さんはTwitterで、
「299って… スーパーの魚の切り身じゃないんだから」
と呟き、過去の事件と絡め笑いを取った。結果的に6809票だったわけだが、この6809という数字はモトローラのマイクロプロセッサシリーズ(MC6809、SBC6809など)と同じ数字だと話題になった。1万票に届かなかったため、原田さんは「公約」だった全てのSNSからの撤退を決めた。25日のtweetは、
「今回6809票入れてくれた皆様ありがとうございました 迷惑系なんかで有名になりたくなかった クリーンな形で活躍したかった さようなら ありがとう」
となっている。
「山口は民度が低い」。これに賛同した宮城県共産党市議のTwitterが炎上。tweetを削除して逃亡(前編)
(リンク)
へずまりゅう/原田将大Twitter