愛知県の大村秀章知事(61)のリコール運動で大量の署名偽造が見つかった事件で、愛知県警は2021年5月19日、リコール活動団体事務局長の田中孝博容疑者(59)ら男女4人を地方自治法違反(署名偽造)の疑いで逮捕した。
これを受け、河村たかし名古屋市長(72)は朝のネット報道番組「虎ノ門ニュース」に出演。これまで語ることになかったリコール運動の裏側について語った。その中身は高須克弥院長(76)が偽造署名に間接的に関与していた、とも取れる内容だった。
「リコール運動を止めるわけにはいかない」
「高須院長に恥をかかせるわけにはいかなかった」これは署名偽造を認めた田中容疑者について中日新聞が2021年5月3日に報道したものだ。「虎ノ門ニュース」に電話出演した河村市長の話しの中身は、田中容疑者ではなく高須院長に関してだった。
「僕は高須さんに、コロナがあるから(リコール運動は)やめましょうと言っていたんですよ。集まった署名が少なくても、一旦やめて、2回目というかですね、それでやっていこうと」
河村市長は2010年に市議会リコール(議会の解散請求)運動を主導している。その経験からリコール運動は市民集会が不可欠で、今回はコロナ禍で開けなかった。コロナ禍でも受任者は一軒一軒家庭訪問し署名をお願いしなければならない。受任者を募集したところ最初は何万もの問い合わせがあったがそれが来なくなった。「これは無理だ」と感じたという。昨年8月に緊急事態宣言が出されたため一度リコール運動がストップ。これで終わりと思ったが、
「高須さんは自分が体がいかん、健康がいかん、命がどこまであるか分からないのでやりましょう、と。止めることはできんと、そういう話しだった」
そんな河村市長に「想像もできない」ことが起こる。偽造署名疑惑が出たのだ。
高須院長は告発に耳を貸さずになぜ訴えたのか
河村市長は、
「尾張旭市のボランティアが何十枚の名簿がおかしいということでその分を(事務局に)提出しないことにしたんですよ。その時に(そのボランティアを)高須院長と田中さんが窃盗罪で訴えたんですよ。民事と刑事の両方で。正規の署名を集めた人も(ボランティア)仲間だから、どうなっているんだと。訴えるなんて」
2020年12月4日にボランティアが開いた記者会見。同じ人物が複数の署名を偽造した疑いがある、とした「署名集め不正疑惑」についてのものだ。何者かが住民データを側に置いてずっと丸写ししたのではないか、とした。つまりこれが今回の事件。高須院長はどうしてこのボランティアの告発に耳を貸さなかったのか。逆に田中容疑者と一緒に「窃盗罪」で訴え、ボランティアから名簿を取り戻したのか。河村市長は、
「コロナだから途中でやめりゃあよかったんですよ。こうなれば関係者の皆さん、本当のことをしゃべらなあかんですよ」
と語っていた。
(①終了。②に続く)
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(リンク)
虎ノ門ニュース(2021年5月19日放送)