「SEGA」ブランドのゲームセンターや関連店舗が消滅する。SEGA(セガ)のアミューズメント事業を買収したGENDA(ジェンダ)グループが2022年1月28日に発表した。新しいブランド名は「GiGO」(ギーゴ)となる。かつては国内に1000店舗を超えるゲームセンターを有していた「SEGA」。約56年に渡る歴史の終わりだが、どうしてこれほどネームバリューのある店舗名を捨てることになったのか。
飲食店「セガのたい焼き」も「ギーゴ」に
GENDAの片岡尚代表取締役会長は1月28日にTwitterで、
「全国のSEGAのお店の屋号をGiGOに切り替えていきます。SEGAの56年の歴史への感謝と、リアルなエンタメで人々の渇望を癒すオアシスになるという思いを込めました。ゲームのオアシスに飛び込め!Get into the Gaming Oasis の頭文字をとってGiGOです。 まずは池袋、秋葉原、新宿から。そして全国へ」
と投稿した。フォロワーからの質問にも答え、「GiGO」は店名の前に付け、例えば「SEGA我孫子店」は「GiGO我孫子店」になる。また、飲食店「セガのたい焼き」も「ギーゴのたい焼き」になるという。つまり、アミューズメント施設に関するものは「SEGA」「セガ」が全て消滅することになる。どうしてなのか。
実はセガ、約1年前にゲーセン事業から撤退
GENDAは2020年11月4日、アミューズメント施設運営のセガエンタテインメントの株式85.1%を取得している。この時点でセガはゲームセンター事業から撤退していた。先の片岡会長はイオングループのアミューズメント事業を大成功に導いた人物で、2018年5月に独立しGENDAを設立。アミューズメントマシンのレンタルや、クレーンゲームのアプリを展開してきた。セガの事業を取得したことで、これまでの実績を発揮する現場を持った。その時も「店名はどうするのか?」と話題になった。そして今回、残りの株式を全て取得し持株比率が100%(議決権ベース)になったことで、店名を変えることに踏み切った。そしてGENDAグループのアミューズメント施設を運営する株式会社 GENDA SEGA Entertainmentからも「SEGA」を取り、株式会社GENDA GiGO Entertainmentに社名変更した。「SEGA」と名前の付いた施設は国内196店舗、台湾に3店舗ある。
「GiGO」は以前にセガが運営した施設と同名
NNJニュースが1月28日に同社に取材したところ、店名の変更は1年半をかけ順次行っていくという。同社担当者は明言を避けたが、1店舗残らず「GiGO」ブランドになる。
「マーケティングリサーチをした結果でもSEGAのブランドの評価、認知度は非常に高い」
と担当者は語ったが、それでもSEGAを捨てるのは、株式を100%取得した現在、心機一転しGENDAイズムで本格的な勝負に挑む、ということのようだ。
「名前が変わっても当社がやってきたコンセプトや運営方針はこれまで通りです。SEGAが好きで来店されていたお客様に満足いただけると同時に、新規顧客のご来店を図ってまいります」
とした。ちなみに「GiGO」はもともとセガが運営していたアミューズメント施設と同名。ロゴを変え、コンセプトやテーマはセガと同じではないが、セガに対するリスペクトが含まれているという。
(リンク)
GENDA片岡尚代表取締役会長のTwitter
https://twitter.com/GENDA_Kataoka/status/1486865882840465408