日本経済新聞に漫画「月曜日のたわわ」の全面広告が出て、胸の大きな女子高生を掲載するのは性的搾取、女性蔑視と一部で大きな批判が出た問題。

「HEART CLOSET」(ハトクロ)は胸の大きい女性向けファッションブランド。社長の黒澤美寿希さん(36)が広告を擁護し、漫画を褒めたことで批判が殺到。謝罪に追い込まれたことは記憶に新しいが、黒澤社長は2020年5月2日、誹謗中傷をした人たちを業務妨害、名誉棄損で「法的措置を講じた」とした。何があったのか?

「胸が大きい女性が好きな男性のロマン」

この騒動を時系列で説明すると、日経新聞が講談社の漫画雑誌「ヤングマガジン」に連載中の「月曜日のたわわ」の全面広告を4月4日に掲載。一部で激しい抗議が起こるなか、ハトクロの黒澤社長がTwitterで4月21日、同漫画を4巻まで読了したと報告。 感想は、

「胸が大きい女性のことが好きな男性のロマンを詰め込んだファンタジーギャグ漫画なんですね。確かに未成年の肉体に性を感じている描写がありましたが、それを決して読者に勧めている内容ではありませんでした」

と投稿した。これに批判が起き、黒澤社長は26日、

「この度は、私の発信により多くの方を傷つけてしまいましたこと、深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございません」

と、Twitterに長文で釈明と謝罪を掲載した。

「オタクの理解者で応援人物」の全面降伏

そこに書かれていたのはこんな具合だった。自分たちは未成年を性的な対象とする風潮を奨励してはいないし、マイノリティの他者を肯定し、思いやるスタンスを持ってきた。自分自身胸が大きいことで悩み、性的な発言もぶつけられてきた。ハトクロを創業したのは胸が大きいことでコンプレックスを持たないよう、社会に貢献したいからだと記した。この謝罪によって「オタクの理解者で応援人物」黒澤社長の全面降伏、などと「悲報」が流れた。ところが一転、黒澤社長は法的措置に踏み込んだ。何があったのか。

名誉毀損・業務妨害など悪質な投稿があった

海老名市議会議員の舘登志子さん(39)がTwitterで4月28日、こう呟いた。騒動になって初めてハトクロを知り、胸が大きくても着こなせるというコンセプトに惹かれて買ってみた。

「ファンが多く良品なのだろうと。問題は、私の年齢でも着こなせるのかという懸念でしたが、落ち着いていて白ジャケとも相性よし。お色も上品です」

そして、ハトクロでオシャレをした写真をアップした。すると、Twitterに批判が殺到。ネットでは「集団リンチ」などといった呼び方もされた。

「うわあ…ドン引き」

「話題の中身が女性を女体に貶める内容なのにそこに女性議員が乗っかってしまう地獄……。」

「傷ついた顧客たちに寄り添えない、燃料投下する残念な議員…神奈川県連はちゃんと教育してください」

これがきっかけで黒澤社長の対応が一転する。黒澤社長は5月2日、Twitterで、

「この度、私どもに対する名誉毀損・業務妨害など悪質な投稿について、弁護士にも相談のうえ、法的措置を講じましたのでご報告いたします」

と報告した。急転直下の変貌ぶりだ。このtweetには大量の「応援しています」「頑張ってください」のリプが付いている。

 

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(リンク)

「HEART CLOSET」黒澤美寿希社長のTwitter

https://twitter.com/m1zuk1kur0sawa/status/1521105184830922752

海老名市議会舘登志子議員のTwitter

https://twitter.com/tachiko_ebina/status/1519660090189484032