「マナー講師のマナーが悪すぎる！パワハラだ！！」NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる！」が炎上中だ。鬼マナー講師が登場し、番組スタッフの女性を厳しく指導する様子と、変なマナー解説が放送されると「腹立たしくて見ていられない、テレビを消した」、との批判が起きた。
ところがこの講師というのは、平林都さん(61)。れっきとしたマナースクールの代表で、このハチャメチャなやり取りは「芸風」。いわゆる番組の要請に応じ「演じた」わけだ。平林さんは過去にも様々な炎上騒ぎがあった。NHKはそれを知っており、演じさせたとしたら最悪だ。
「いただきます」は、「頂戴いたします」？
騒動は2022年5月21日放送の回。平林さんが登場し、初対面というスタッフにいきなり「下を見るな！言うてるやろ！！」と一喝した。スタッフが涙を流すと、「泣くな！ええ年して！！」と叱りがエスカレート。フォークの歯が4本あるという話題になり、それはスパゲティーを上手に食べるため。歯が２～５本のフォークを用意し検証した。スタッフが食べ始めると「下品！」と切り捨て、食事前のあいさつも「いただきます」ではなく、「頂戴いたします」とした。どれもこれもツッコミどころ満載だ。
理不尽な「鬼コーチ」が持て囃された時代
実は平林さん、今回の炎上でネットでは、
「この人に8人ぐらいのマナー講座受けたことあるけれども、こういった怒鳴る場面は全くなかったな。ただ笑顔がうるせえと思ったぐらい。テレビ用につくったキャラが強すぎるんよ…」
といった意見も出た。実は、平林さんの受講生へのパワハラと罵倒は「芸風」なのだ。過去の人気番組TBS「ガチンコ！」の「ガチンコ・ファイトクラブ『ラーメン道』」。講師の佐野実さん(63歳没)のように、とにかく相手に理不尽に、厳しく接する。そんな「鬼コーチ」が持て囃された時期があった。平林さんはその流れの中にあり、10年ほど前にちょっとしたブレイクを果たした。ただし、時代が変化しているため、一部に人気は出たが理不尽さとパワハラで炎上を繰り返した。やがてテレビでは見ることが無くなり、ここ１、２年はYouTubeを中心に活動した。昨年12月17日配信の江頭2:50さん(56)の「えがちゃんねる」では「マナーの鬼 VS マナーゼロの江頭」に登場し300万以上の再生を獲得している。これで平林さんの名前が再び浮上した。
講師は局が期待した通りの仕事をした
ただし、YouTubeで人気といっても、お笑い芸人と絡んだもの。それは「台本」と「演技」が透けて見えるバラエティー。一方で、公共放送であるNHKがマナーの特集をし、そこに平林さんを登場させ、一般人(番組スタッフ)と絡ませれば視聴者からどんな反応が返って来るのか。それは制作サイドも理解していたはず、という声も多い。炎上を意図的に仕掛けたものだという番組批判もある。ネットでは、
「責めるのは番組やNHKであってこの講師個人ではないよ。この講師は局が期待した通りに仕事しただけなんだから」
「マナー講師が無茶苦茶なのはいつも通りだけど、これの問題はNHK側のパワハラだろ」
「結局、批判されてるのは内容じゃなくて、あんなもんがウケると思ってるNHKと製作側の姿勢なんだよな」
「この番組はでっち上げというか無理矢理感があってずっと前から見てない」
といった意見が掲示板に書き込まれている。
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NHKのTwitter「チコちゃんに叱られる！」紹介