沖縄県の玉城デニー知事(62)が、2022年5月25日に県庁で開催された基地問題の有識者会で「(ウクライナ大統領の)ゼレンスキーです。よろしくお願いします」と自己紹介をした。知事派とされている地元紙まで「認識が問われそうだ」と批判をした。

開場は「ゼレンスキー?」と微妙な空気に

玉城知事の発言は、県が主催する米軍基地問題に関するアドバイザリボードの第2回会議でのこと。席に着く際に「ゼレンスキーです。よろしくお願いします」と出席者に自己紹介をした。会議は非公開だが、この挨拶は報道陣にも公開された。開場からは「ゼレンスキー?」という声が漏れ、微妙な空気になり、玉城知事は「冗談です」と打ち消した。そして、ロシアのウクライナ侵攻について、

「一刻も早い両国の平和の回復を、多くの国々の支援によって達成できることを強く望みます」

との中立の立場を取った。その後に開かれた記者会見では、

「ウクライナの状況を私が軽んじているということは毛頭ありません」

と陳謝した。以上から分かるように、玉城知事はウクライナではなくロシア寄りのようだ。どうして玉城知事はゼレンスキー大統領を自分に例えたのか。

「パトロール」?中国海警と同じ説明

玉城知事の人となりを表す発言には様々なものがある。2019年5月31日の記者会見では、石垣市議の乗船する漁船が中国公船に追い回されたことについて、

「中国公船が(尖閣諸島の)周辺海域をパトロールしていることもあるので、故意に刺激するようなことは控えなければならない」

とした。中国海警が領海侵犯行為を周辺海域の「パトロール」と語っているのと同じ説明。発言撤回を求められた。21年5月5日、県民にコロナ禍でGW中は外出やイベントを控えるよう呼び掛けるなか、Twitterで、

「GWの予定は実家と山の神の実家庭でのBBQ」

とつぶやき顰蹙を買った。ロシアのウクライナ侵攻に関しては、今年2月24日の沖縄タイムスの取材に「深刻な事態だと受け止めている」と語った後、

「在日沖縄米軍側の動きについても情報収集していく」

とし、なぜ領海侵犯を繰り返す中国ではなくアメリカの情報収集をするのか、「どこの国の知事だ?」と批判された。

今年の市長選は「オール沖縄」が4連敗

昨年末から沖縄県は、国内で最もコロナ感染者増に悩んでいる。医療従事者が大量に感染したほか、病床が足りない状態で、常に「医療崩壊」の危機に面している。玉城知事は打つ手がない状況だ。今年になって行われた沖縄県内の市長選では、名護市、南城市、石垣市、沖縄市と玉城知事が率いる「オール沖縄」が4連敗した。もうボロボロの状態であり、7月に行われる参院選、9月の知事選での二期目を目指す玉城知事に暗雲が垂れ込めている。そんな玉城知事が自分はゼレンスキー大統領だと自己紹介。「ウクライナの状況を軽んじてはいない」と弁明したものの、真意が透けて見えるようだ。

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(リンク)

沖縄県公式HP「ようこそ 知事室へ!」

https://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/

kohokoryu/kense/chiji/index.html

沖縄タイムス「『政策を浸透させる時間が足りなかった』と玉城デニー知事 沖縄市長選で支援した候補の敗因語る」

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/948436