俳優で元カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガーさん(74)が2022年3月17日、自身のTwitterに9分を超えるメッセージ動画を投稿。ロシア国民に対し、ウクライナで何が起きているのか真実を知って欲しい、戦争を止めて欲しいと訴える中、ナチスだった父親を引き合いに出した。シュワルツェネッガーさんが父親を語るのは珍しい。
ナチス党に入り「ナチス突撃隊」に入隊
シュワルツェネッガーさんはTwitterに、自分はロシアの人々が大好きだから真実を言わなければならない、と投稿。9分を超える動画をアップした。まず、ロシア政府はウクライナを非ナチ化すると言っているが事実ではない。ウクライナの大統領はユダヤ人。そして大統領の祖父の3人の兄弟は全員ナチスに殺された。
「そしてウクライナ侵攻は、クレムリンの権力者たちが始めたものだ」
とした。
次に自分の父親はナチス軍にいた、と明かす。父親のグスタフ・シュワルツェネッガーさん(享年65)は、もともとオーストリアの警察官。1938年にドイツに併合されたためドイツ国籍となり、翌年にナチス党に入党。「ナチス突撃隊(SA)」に入隊した。
残りの人生を苦しみながら生きた
父親が所属していたナチス軍はロシアの偉大な都市を破壊し、ロシアの勇敢な人々に悪質な害を及ぼした、とシュワルツェネッガーさんは語った。その中で父親は、ドイツ政府の嘘に一喜一憂するような状態であり、レニングラードに入ると背骨を骨折、榴散弾にもやられた。肉体的にも、罪悪感での精神的痛みでも壊れてしまい、残りの人生を苦しみながら生きることになった。そして、ロシア軍兵士にこう呼びかけた。
「みなさんは、私がいま話した真実の多くを既に知っているはずです。自分の目で見てきたはずです。私は、私の父のようにあなたたちに壊れてほしくはないのです」
そしてプーチン大統領に、この戦争を始めたのも先導しているのも、終わらせることができるのもあなた、と語り掛けた。最後に、ロシアで反戦デモをしている人たちに向け、
「逮捕され、投獄され、殴られたことでしょう。世界がみなさんの勇気を見ました。私にとってあなたたちは新しいヒーロー。ロシアの真の心を持っているヒーローなんです」
と激励した。
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アーノルド・シュワルツェネッガーさん公式Twitter(動画アリ)