ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のゲーム機「PlayStation 5」(PS5)。日本国内の品切れの原因は「転売」と言われてきたが、その殆どが中国に流れ、その数は昨年の10倍になった。買い取り価格は定価に3万円も上乗せされるのだという。日本にPS5が流通しない結果、日本用に開発されたPS5のゲームソフトは売れない。メーカは大型ソフトの開発に動けず、販売が延期されるソフトも増えているという。

中国のフリマアプリでは10万円超

日本経済新聞の2022年9月3日配信の記事によれば、PS5(希望小売価格5万4978円)が8月中旬、8万6千円で都内の商社が買い取っていた。大半は中国に輸出される。この買い取り価格は中国での希望小売価格が約8万7千円に対し、中国のフリーマーケットアプリでは10万円超で出品されているから。商社は充分に利益が得られるという。米イーベイ日本法人のデーターも出ていて、日本から海外に売られたPS5は1~3月で前年同期の7.4倍、4~6月で10.7倍だった。中国に輸出されるのは、電源プラグの形が同じでそのまま遊べることと、輸送コストが低いから。

「転売で潰される商品ってこういうこと」

ゲーム機の海外転売は産業空洞化を招きかねない。PS5が国内で普及しないため日本のユーザーを想定して開発したソフトが売れない。メーカーは大型タイトルの開発・発売に動けず、販売延期となったソフトも多い。PS5の1~7月のパッケージ版ソフトの国内市場シェアは6%にとどまった(ファミ通調べ)と書いている。この情報にネットでは、PS5の品薄は噂通り転売ヤーのせいだった、と言った感想が出た。また、日本にPS5用のソフトが無いなら、PS5を持っていても遊べない。

「ソフトないPS5買う理由ないし、そりゃ金になるなら売りますわ」

「転売で潰される商品ってこういうことだよな。ハードが中国にあるんじゃソフトは海賊版だろうし売れない」

「(ソニーは転売を)甘く見たんだろうな。こんなオワコンになると思わなかったんだろ」

「ガンプラも中国に転売されて品薄も同じだよな。日本の需要だけで買えなくなる事自体ありえない話だったし」

といったことが掲示板に書き込まれている。

 

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(リンク)

日本経済新聞「『PS5』転売で海外へ 円安で割安感、差益狙う」

https://www.nikkei.com/nkd/theme/509/news/?DisplayType=2&ng=DGKKZO6401989002092022QM8000

「PlayStation®5 “グランツーリスモ7” 同梱版」、日本国内に向けてそれぞれ2022年9月15日(木)/10月20日(木)より発売

https://www.sie.com/jp/corporate/release/2022/220829.html