北海道知床沖で2022年4月23日、26人を乗せた観光船「KAZUⅠ(カズ・ワン)」が沈没した事故。9月10日にサハリン南部から日本に戻ってきた3人の遺体のうち、21歳の女性(当時)が船上プロポーズを受ける予定の女性だった。産経新聞が9月15日、社会面(27ページ)で報じた。第1管区海上保安本部(小樽)は遺体の詳細な身元に関し、乗客の2人については「家族の意向」として氏名を明らかにしていない。

「好きでいてくれてありがとう」

産経新聞によれば、3人の遺体は東京都調布市の曽山聖甲板員(当時27)、北海道北見市の女性(同21)、江別市の男性(同59)。この21歳の女性が船上プロポーズを受ける予定の女性だったとした。音更町育ち。今年1月、同町で開かれた成人式で、プロポーズをした鈴木智也さん(同22)の転勤先の北見市に一緒に行くと語っていた。観光船の出港前に鈴木さんは、女性が映った動画を父親に送っていた。指輪と共に用意した手紙には、

「支えてくれて、好きでいてくれてありがとう」

と綴られていた。4月23日は女性の誕生日だった

遺族が北見市に4月26日婚姻届を提出

智也さんの身元は5月2日に発表されている。父親の鈴木剛さん(同51)は、観光船が消息を絶った3日後、

「もう、ダメなのは覚悟しているけど、2人一緒に見つかって欲しい、バラバラじゃなくて、どんな形であれ、一緒に出てきて欲しい。それだけです」

とメディアに語っていた。父親と女性の親御さんが相談し、4月26日に北見市役所に智也さんと女性の婚姻届を提出した。しかし、婚姻届は受理されなかった。今回の公表により、事故による死者は18人、行方不明者は8人となった。NNJニュースは9月15日、第1管区海上保安本部に「産経新聞に書いてある当時21歳の女性はプロポーズを受ける予定だった女性か?」と聞いたところ、

「こちらで発表したものではありません。産経新聞の独自の取材なのではないか」

と語っていた。

 

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(リンク)

産経新聞HP

https://www.sankei.com/tag/topic/affairs_117/

(注:今回の記事はネット配信されていないようです)