月額380円、猫が審査なしで借り放題になるサブスクリプション(定額課金)サービス「ねこホーダイ」。サービス開始は12月15日。ネット上で「命をおもちゃにするな!」「虐待目当てで飼う奴が出る!」などと大炎上している。
そもそも胡散臭さが半端ない。サービス名もそうだが、保護猫を譲り受ける際には数万円かかったりするが、譲渡金は無料。審査なし。トライアル期間なし。いつでも手放せる。引き取り金も無料。猫の去勢や健康診断は済ませている。かかるのは月額380円。いったいどんな経営者が運営しているのか。過去に「非道」と報じられた人物もいる。
実質上の経営企画は阪田泰志氏
このサービスを行っているのは東証スタンダード上場「中小企業ホールディングス(旧クレアホールディングス)」の子会社、「株式会社のら猫バンク」(東京都千代田区)。社長は中小企業HDと同じ岡本武之氏(53)。明治大学法学部を卒業し日興證券、イー・トレード証券(現SBI証券) 、キャピタル・パートナーズ証券と金融畑を歩み、プロの自動車レーサーとしても活躍した同氏は、2007年8月に自動車買取事業設立準備株式会社を設立している。猫とは無縁の人物に見えるが、岡本氏が今回の保護猫事業に参入したのは、同社取締役の阪田泰志氏(37)との出会い。実質上の経営、企画は阪田氏が行うことになる。
保護猫界隈で非常に評判が悪い
阪田氏の名前は、動物好きなら何度か目にしている可能性がある。フジテレビドキュメンタリー「ザ・ノンフィクション」(2021年6月27日放送)や、同「坂上どうぶつ王国」に野良猫を救う正義のヒーローとして取り上げられているからだ。北海道の大学で酪農を学び「動物の殺処分」を研究した。本格的に保護活動を始めたのは2014年から。愛知県名古屋市に「花の木シェルター」を開設し代表を務めている。「どんな猫も必ず助ける」「野良猫がゼロになれば殺処分はゼロになる」「助けると言うより生きるチャンスを作っている」とのポリシーを持つ。
今回の炎上で「花の木シェルター」に阪田氏への問い合わせが相次いでいる。そのためこんな説明文を公式HPに出した。「ねこホーダイ」は阪田氏が個人的に取締役を務めている。同シェルターはそれとは異なり、譲渡猫については①生涯飼育が前提。飼い主には保証人を立ててもらう②飼育環境確認のためスタッフが自宅に行く③最低1週間のトライアル期間がある、と違いを説明している。そしてこの阪田氏、保護猫界隈では非常に評判が悪いようだ。
シェルターは病気が蔓延する状態
週刊女性PRIMEは昨年11月5日、「『坂上どうぶつ王国』出演、猫保護団体の“非道”を元関係者が告発! 疑惑の代表を直撃」との記事を配信した。動物保護団体のメンバーや元ボランティアらの告発「愛護はお金になるとやっているに過ぎない」などが掲載された。つまり、阪田氏はそうとういいかげんな人物らしい。以前に理事だった動物保護団体で去勢専門の動物病院を作ったものの、会議には嘘を付いて出席しなかった。そして病院は閉鎖。その跡地にできたのが「花の木シェルター」だという。ブリーダー多頭飼育崩壊(約60匹)のを引き受けた際には、600万円の活動費を集めた。それを猫に使わず飲食店の開店資金にあてた。飲食店は1年持たず閉店。一方のシェルターだが、大量の猫を動けないほど狭いゲージに押し込め、さらに、世話に手が回らず病気が蔓延する状態になった。さらに病院には連れて行かず、「治療した」と嘘を付いていた。預けられる猫はどれもみるみる体調が悪くなっていった。
愛護の皮をかぶる彼が許せない
こうした「惨状」に耐えられず、ボランティアたちは衰弱した猫を引き取り辞めて行った、と書いている。阪田氏のインタビューもあり、
「ネットなどでそう言われていますが嘘です」
とし、毎日病院に行っている、飲食店など立ち上げたことはない。騒動になっていることについては、「有名になればアンチが現れる」と全面否定した。しかし記事の最後には、元ボランティアメンバーの、
「猫は殺処分を免れても花の木シェルターで死ぬ、と保護団体の間では有名です。ネグレクトされて死んだ子たちの顔が忘れられないんです。愛護の皮をかぶっている彼が許せない」
との叫びが掲載されている。
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(リンク)
「ねこホーダイ」公式HP
花の木シェルター公式HP「猫バンクは阪田泰志が個人的に取締役を務める別企業」
https://www.hananokishelter.com/faq
週刊女性PRIME「『坂上どうぶつ王国』出演、猫保護団体の“非道”を元関係者が告発! 疑惑の代表を直撃」