インターネット報道番組「虎ノ門ニュース」(2020年8月10日放送)で作家の竹田恒泰さん(昭和50年生まれ)が、小池東京都知事の新型コロナ対策について苦言を呈した。お盆などの帰省を自粛するように、というお達しは、小池都知事自身の「責任逃れ」だとし、「黙れ!糞ババァ!!」と絶叫、「経済を殺す気か?」と捲し立てた。
「陽性者の話でこんなに騒ぐのは、ちょっとどうなのかなぁと」
この日の「虎ノ門ニュース」は初っ端から新型コロナの話題に入りヒートアップした。9日に国内で見つかった新たなコロナ感染者数は1442人となり、沖縄県、島根県、石川県はいずれも過去最高の感染者が見つかるなど地方に拡大した。東京都も4日連続で300人を超えたと共同通信の記事を紹介した。
月曜レギュラーコメンテーターの月刊「正論」編集長の田北真樹子さん(1970年生まれ)は、感染者が増えているとはいうものの、PCR検査で陽性になったという数字であり、東京でいえば9日の新たな重傷者はゼロだった。死者数もほとんど横ばい。もちろん新型コロナに気を付けて生活しなければならないのは当然ではあるが、PCR検査の数を増やせば陽性者は増える。
「陽性者の話でこんなに騒ぐのは、ちょっと、やっぱりね、ほかの副作用が大きくなってきていて、ちょっとどうなのかなぁと」
と田北さんは疑問を呈した後に。竹田さんに、
「それに加えて小池さん。地方に帰るな、とかね」
と振った。竹田さんは、
「小池さん、軽いんですよね。そういうふうに言っとけばとりあえずOKじゃないですか。『動いていいよ』というのは政治責任を追うわけですけれど、自粛してくださいといえば責任問われないんですよ」
とし、竹田さんの小池さん批判はヒートアップする。
なぜ日本人を信じられないのか?
小池都知事は6日に臨時の記者会見を開き、感染拡大防止の観点から、お盆の帰省や夏休みの旅行を控えるようにと要請した。
竹田さんは、日本人は法的な縛りがなくても「こうしてください」と言われればほぼ従う。お願いベースであってもほぼ強制と受け止める、とした。帰省を自粛するといっても大阪か、東北かなど場所によって状況が異なるし、今年の夏に帰らなければ二度と会えなくなる人もいるかもしれない。
そして、
「Go To トラベル事業」に関して、新型コロナ対策は、「三密」を避けることが大切で、そこには電車やバス飛行機など乗り物が危険だと、というのは含まれていないし、車内の空気は入れ替えている。問題は宿泊先でのどんちゃん騒ぎであり、注意喚起するならばそこなのだ。ホテル、旅館もHPを見れば対策を講じているのはわかる。
「旅行がリスクというなら、新幹線や飛行機での移動がどうリスクなのかを言わなければなりません。それなくして旅行が全部ダメ、というのは、(小池都知事は)言うことが全部矛盾しているんですよ。『三密』の中には新幹線や飛行機が含まれてなかったんですから。なんでいきなり新しいものブッ込んでんだ?って話ですよ。黙れ!糞ババァ!!」
過剰な恐れというのは混乱を招くだけで経済を殺すことになる。観光地は「Go To トラベル事業」に期待を寄せているが、小池都知事の自粛発言で火が消える可能性も出てきた。竹田さんは小池都知事に対し、どうしてコロナ対策に取り組む日本人を信じられないのか、とも訴えた。
(リンク)
観光庁「Go To トラベル事業」
https://www.mlit.go.jp/kankocho/page01_000637.html
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