タレントのデヴィ夫人が、テレビ番組や自身のツイッターで「不妊の原因の9割9分は堕胎です」と発言したことについて2020年10月28日にブログで謝罪した。「言葉と表現が足りず、一方的な発言が先行した結果」だと説明している。しかしこの謝罪内容に納得していない人が多いようで、「自分は間違ったことは言っていない」と取れる、と思っている人もいる。

 

「傷づけたり不快な思いをさせたことは残念」?

 

10月28日の午後3時20分頃にアップしたブログは「関西テレビ『胸いっぱいサミット』における私の発言のお詫び」というタイトルが付けられた。

「私の発言によって、不妊治療に当たっている方々、中絶せざるをえなかった方々等を心ならずも傷づけてしまったり、不快な思いをさせてしまったことは残念であり 大変申し訳なく思っております」

とし、自分はカソリック教徒だったことから、中絶によってその方自身、または周りの方々が 生涯取り返しのつかない後悔に陥ってほしくないという強い思いからの発言だった、という。 特に関西テレビとその関係者に多大なる迷惑をかけたとしている。

 

今回の問題は24日昼放送の情報バラエティー番組「胸いっぱいサミット!」(関西テレビ)で、治療不妊の保険適用拡大について議論しているときにデヴィ夫人は不妊の一番の理由は堕胎だから日本は絶対に堕胎を禁止すべきである、とし、

「不妊の原因の9割9分は堕胎です」

不妊の人はパートナーに堕胎したとは絶対に言えない、「隠してますよ、全員が」と主張した。

 

「傷つけたけど間違ったことは言ってない」ともとれる」

 

また、3日後の27日には自身のツイッターで、

「私の知る限り不妊の多くは堕胎の経験者」

「お付き合いしていた人の子を医者や夫に中絶したと正直に言える女性は皆無でしょう」

などと番組で語ったことについて再度論陣を張った。夫人のツイートには、

「もうこれ以上私たちを傷つけないで欲しいです。これだけの声があがっているのに夫人には全く届いてないようです」

といったリプライが付き、「大炎上」した。

 

今回の夫人の謝罪について掲示板には、謝罪した潔さは認めるけれども、

「不快にさせてしまった、傷つけてしまってごめんなさいも大事だけど、間違った情報を発信したことについての謝罪と訂正が一番大事じゃないかな?傷つけちゃったけど間違ったことは言ってないですよ、ともとれる」

「謝まる相手が違うんじゃないかな。子どもが欲しくてもできない多くの女性は少なからず傷ついたと思いますよ」

「この人の重大な過ちは、不妊の女性はほとんど中絶経験者だと断言して、そういう認識を広めた事なんですよ?謝るなら不妊の人を傷つけた事ではなく、そういう認識は間違いなんだと、徹底して広め直す事でしょう。それが出来るお立場なのに、この謝り方では意味がないでしょう」

といった「疑問」の声が少なからずある。