「ありがとう、日本!」。サッカーW杯カタール大会1次リーグE組で日本時間2022年11月24日、ドイツに2-1の逆転勝利を収めたところ、大喜びしたのがW杯に出場できなかったイタリアだった。多くのメディア、そして駐日イタリア大使館も喜びの声を上げた。なかには世界で大人気のサッカー漫画、アニメの「キャプテン翼」を取り上げ、「ドイツに勝利したのはこれで2度目」と報じるメディアもあった。
ドイツが負ける瞬間を見て興奮した
イタリアの「Italian Football TV」は公式ツイッターで、ドイツのサポーターと思われる女性の悲しそうな写真をアップし、
「There’s not many things Italians can get excited about in this World Cup, but seeing Germany lose is one.」(イタリアにとって今回のW杯で興奮できる機会は少ないけれども、ドイツが負ける瞬間を見るのがそれだ)
と投稿し、日本語で「ありがとう、日本!」と書き、日本の国旗を掲載した。
駐日イタリア大使館もTwitterで、
「輝かしい日本 初戦手強い試合でしたが、想いと意志を貫き、勝利に繋げました。おめでとうございます!これからも頑張ってください!」
と日本語でツイート。決勝点をあげた浅野拓磨選手(28)らの写真をアップした。
ドイツに勝利は「キャプテン翼」と2度目
イタリアのスポーツ紙「La Gazzetta dello Sport」(ガゼッタ・デロ・スポルト)に至っては圧巻だ。日本の勝利が確定すると電子版で、
「Harakiri della Germania: il Giappone fa l’impresa e vince 2-1 in rimonta!」(ドイツのハラキリ:日本が偉業を成し遂げた。2-1で逆転勝ち)
と見出しを掲げ、
「4 年前の最初のメキシコ戦 (そして最後に韓国戦) のように、ドイツ人は崩壊します」
と報じた。それだけではない。別記事でアニメ「キャプテン翼」の写真をアップしこう解説したのだ。
「日本がドイツに勝ったのは初めてではない。34年前の『Holly e Benji』(ホリーとベンジー、イタリアでの「キャプテン翼」のタイトル)に続いて2度目」
34年前に試合が見れて光栄でした
記事によれば、15 歳未満の代表チームが参加する国際ジュニア・ユース・トーナメントの決勝戦が1988 年 9 月に行われ、日本とドイツが戦った。そして優勝したのが日本だとした。「キャプテン翼」でいかにドイツを撃破したのか、詳しく、オタクっぽく解説している。そして、
「しかしその公式記録はFIFAには残されていません。しかし、今回日本がドイツを破ったことは本物です」
とした。この記事のコメント欄には、
「私は34年前にその試合を見ることができて光栄でした。それは純粋な娯楽であり、私たちは皆、ハットン社の勝利を喜びました」
などが投稿されている。サッカーにおいてドイツとイタリアは往年のライバル。それだけにドイツが負ける姿が嬉しい、という理由があるのかもしれないが、世界で大人気の「キャプテン翼」の影響で、漫画、アニメの様にドイツが日本に敗れる瞬間を待っていた、との理由もあるようだ。
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(リンク)
イタリアのItalian Football TV公式Twitter「ありがとう日本」
https://twitter.com/IFTVofficial/status
駐日イタリア大使館公式Twitter「輝かしい日本」
https://twitter.com/ItalyinJPN/status
イタリアのスポーツ紙La Gazzetta dello Sport「キャプテン翼」
https://www.gazzetta.it/Calcio/Mondiali