日本共産党の志位和夫委員長(66)の記者会見が2020年11月26日に行われ、それを産経新聞などが記事配信したところ「志位さん大ホームラン!」「今後は自民ではなく共産党に投票!」などと喝采を浴びることとなった。

中国の王毅国務委員兼外相が、尖閣諸島の領海侵犯は日本だ、といった趣旨の発言をした。それに志位委員長は激怒、「絶対許してはならない暴言だ!」とし、尖閣諸島は歴史的にも国際法的にも日本の領土であり「中国の覇権主義が一番の問題だ!」と吠えた。志位さんの発言が喝采を浴びたのは、日本政府と茂木敏充外相(65)のふがいなさへの反発ともいえる。

 

中国は覇権主義的行動を直ちに中止せよ!と強く求めます!!

 

事の起こりは24日の日中外相会談後に行われた茂木外相と王毅外相の共同記者会見。王毅外相は「ここで1つの事実を紹介したい」とし、こう言い放ったのだ。

「真相の分からない日本の漁船がずっと釣魚島(=尖閣諸島の中国名)周辺水域に入ってくる事態が起こっているわけだが、やむを得ず中国側として必要な対応をしなければならない。我々が自国の主権を守るのは当然のことだ。敏感な水域における事態を複雑化させる行動は避けてもらいたい」

こうしたナメた発言に対し、茂木外相が反論するではなく、会見終了には茂木外相が笑顔で「シェイシェイ」(謝謝:ありがとう)と言ったとし、ネットで「情けない」と大問題化した。翌日、菅義偉首相(71)と王毅外相が会談するも、報道では尖閣問題について「中国側の前向きな対応を強く求めた」程度の情報しか出なかった。

 

志位委員長はこうした対応について26日の記者会見で「これは許し難い暴言だ!」強く吠えたのだ。

「日本側の責任にしているわけですよ。尖閣諸島周辺の緊張と事態の複雑化の最大の原因はどこにあるかといえば、日本が実効支配している領土、領域に対して力ずくで現状変更しようとしている中国側に、あるわけですね。この中国側の覇権主義的な行動が、一番の問題なわけです」

と、王毅外相は驚くべき傲慢不遜な暴言を放った、と強調した。

 

「(茂木外相は)だらしがない。極めてだらしがない」

 

さらに、

「中国の公船が日本の漁船を追い回すという非常に危険な事態も起こっているわけです。私達としては中国のこのような覇権主義的な行動を直ちに中止することを重ねて強く求めます」

茂木外相については、

「ここで重大なのは、茂木氏が共同記者発表の場にいたわけでしょ。それを聞いていながら、王氏のこうした発言に対して何らの反論もしなければ、批判もしない。そういう対応をした。そうなると、中国側の不当で一方的な主張だけが残るという事態になるわけです。これはね、だらしがない態度だと。極めてだらしがない」

また、菅首相が王毅外相の暴言を正したという形跡がないことにも触れ、

「大国主義、覇権主義に物の言えない屈従外交でいいのかと。間違いは間違いとキチンと言わなければいけない。国際法に乗っ取ったキチンとした批判を正々堂々とやっていく、そうでなければならない!」

とした。

 

「志位さんの方がはるかに内閣の一員として相応しい」

 

こうした記事が産経新聞などネットに配信されると、

「素晴らしい!」

「日本共産党は大嫌いだけれど、この発言だけは心の底から支持するし、拍手喝采だ」

「日本共産党の志位氏の発言には、とても驚いた。もし、このような発言が続くようだと、今後の選挙では、自民党ではなく共産党に入れることになる」

「志位の大ホームランに続き小池が連続ホーマーになれば、ぶっちぎりで野党第一党、無二のチャンス到来」

「共産党にここまで言われて、内閣は恥を知るべき。今回の志位さんの発言だけを取り上げれば、茂木さんより志位さんの方がはるかに内閣の一員として相応しい」

などといった賛美の声が上がった。それだけ日本政府や茂木外相の中国対応の情けなさが際立っていたということなのだろう。

NNJニュースは日本共産党に27日夕、志位委員長の中国に対する毅然とした発言について話を聞いた。同党広報によれば、日本共産党は遥か以前から尖閣諸島は日本固有の領土であり、そこに侵犯してくる中国に対し強い抗議を行ってきた、と説明した。今年2020年1月の党大会では、改めて中国に対する認識を確認した、という。

「覇権主義、大国主義、そして侵略。『中国共産党』と言っているが、『共産主義』『社会主義』、あの国にはそれを名乗る資格はない!」

と話していた。

 

(リンク)

日本共産党公式HP

https://www.jcp.or.jp/

しんぶん赤旗公式HP

https://www.jcp.or.jp/akahata/