田んぼのカエルの鳴き声は騒音。毎年悩まされているから騒音対策をして欲しいーーーそんなビラがTwitterにアップされ5月28日頃からネットで話題になっている。
実は「カエルの鳴き声」問題。東京都板橋区で隣の家の池に住むカエルの鳴き声に耐えらず、全てのカエルの駆除、損害賠償を求める訴訟の判決が2021年4月にあった。
眠ることができず非常に苦痛です
「いもっち」さんは5月26日、
「どこかから風で飛んできたヤツなんだけど世知辛い…」
とツイートし1枚の写真をアップした。ビラのようなものが写っていて、そこには、
「田んぼの持ち主様へ カエルの鳴き声による騒音に毎年悩まされています。鳴き声が煩くて眠ることができず非常に苦痛です。騒音対策のご対応お願いします。近隣住民より」
と書かれている。このツイートには29日現在、1万8000リツイート、5万2000「いいね」が付いている。これに対し、
「無茶苦茶やん てか田圃が先にあって そこに住むの決めたのは自分だろ」
「季節のカエルの鳴き声を楽しむ人の営み。 公園で遊ぶ子供たちの笑い声や 叫び声。 昔はこんなことに苦情を言う人などいなかった」
「昔聞いた話だけど、夜、キャンプ場で『沢の音がうるさいから何とかしてくれ』という苦情を管理人に入れた人が居るとか」
「気になる方は耳栓オススメします、それでも無理なら都会へ引っ越してくれと」
などといったリプが付いた。カエルの声は夏の風物詩。逆によく眠れる、という意見すらあるのだが、実は、カエルの鳴き声が迷惑だとし訴訟になってもいる。
カエルの鳴き声は自然音の1つ
読売新聞とNHKNEWSWEBによれば、東京都板橋区の住民が隣家の池のカエルの鳴き声に耐えられないとし、「全てのカエルの駆除」と、75万円の損害賠償を求める訴訟が起きた。訴えによれば、前年5月以降隣家の池でカエルが繁殖。早朝から深夜まで悩まされている。騒音の大きさを測定したら、「目覚まし時計」同レベルの66デシベルに達したこともあった。一方の被告側、小型のアマガエルが6~7匹生息しているだけ。オタマジャクシやカエルを外から持ち込んだわけではなく、騒音には当たらないと反論した。2021年4月23日に判決があり、東京地方裁判所の益留龍也裁判官は、
「仮にうるさい音が発生していたとしてもカエルの鳴き声は自然音の1つ。あえて大きな音をわざと発生させるなど特段の事情がないかぎり、騒音には当たらない
とし、住民の訴えを退けた。
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(リンク)
「いもっち」さんTwitter「世知辛い…」
https://twitter.com/imotch/status
読売新聞「『隣家の池のカエル、鳴き声耐えられない』と訴え…東京地裁『自然音』と請求棄却