音楽プロデューサーの松尾潔氏(55)が7月1日、所属する芸能事務所「スマイルカンパニー」との契約を中途で打ち切られたとTwitterで明かした。メディアでジャニーズ事務所と藤島ジュリー景子社長(56)に言及したのが理由だとした。
ここで「山下達郎さんも会社方針に賛成した」と説明。ネットではなぜ山下さん(70)の名前を出してきたのか、との疑問が噴出した。
「バイバイ!」
松尾氏は音楽プロデューサー、ソングライターとして1990年代半ばから活動を開始。2002年の日韓共催FIFAワールドカップ公式アルバム曲「Let’s Get Together Now」で名を馳せる。関わってきたのは宇多田ヒカル、平井堅、CHEMISTRY、EXILE、三代目J Soul Brothers、JUJUなどで、ジャニーズ関連ではSMAP、ジャニーズWESTも手掛けている。
松井さんは7月1日、
「15年間在籍したスマイルカンパニーとのマネージメント契約が中途で終了になりました。 私がメディアでジャニーズ事務所と藤島ジュリー景子社長に言及したのが理由です。私をスマイルに誘ってくださった山下達郎さんも会社方針に賛成とのこと、残念です。今までのサポートに感謝します。バイバイ!」
とツイートした。いったいメディアで何を話したのか。
「私はタレントを守りたい」
ジュリー社長が自身の見解を動画と文書で示したのが5月14日。翌日15日放送のRKBラジオ「田畑竜介 Grooooow Up」に松尾氏が出演。ジュリー社長が顔出しで「大きな落ち度があった」との発言は、同事務所では考えられない大きな一歩と評価。しかし、一般企業比べれば「社会的責任」が欠けている。記者会見を開くべきで、事実を認定、第三者委員会の設置、引責辞任について言及するべき。「私はタレントを守りたい」とした。
6月20日も同ラジオに出演。再発防止特別チームが12日に記者会見を開いたことを受けたもの。会見にジュリー社長の姿が無いし、再発防止チームとはいえジャニーズのコントロール下にある。「改めて膿を出しましょうよ」。そうしなければ自分の愛するエンターテインメントビジネスに、才能のある若い人たちがもう寄ってこなくなる、と嘆いた。
クビを覚悟しての発言
おそらく松尾氏、5月15日の放送で事務所から二度とジャニーズ問題に触れないよう釘を刺された。しかし、Twitterなどで発言を止めない。そして6月20の放送。完全にクビを覚悟したものだったことが分かる。というのも、発言の多くは、
「ジャニーズとずっと仕事をしたいから、そういうこと(ジャニーズ問題)を報じるのはやめてくれよ」
と、ジャニーズに触れるのはテレビ、出版社等メディアのタブーである事を強調していたからだ。それでは、自分の解雇の説明に山下さんの名前を出したのはなぜなのか。
ジャニーズ批判、実は山下さん批判
実は同事務所、もともと山下さんのために設立された個人事務所だった。今は妻の竹内まりやさん(68)も所属する。山下さんとジャニーズ事務所繋がりは深く、30年以上に及ぶ。KinKi Kids初期の「硝子の少年」「ジェットコースター・ロマンス」など全て山下さんが手がけた。他に近藤真彦「ハイティーンブギ」、NEWS「NOW EXPRESS」、少年隊「湾岸スキーヤー」、嵐「復活LOVE」、「SMAP」木村拓哉への楽曲提供や香取慎吾主演ドラマ主題歌書き下ろし。つまり山下さん、そして事務所、ジャニーズの実態を知らないはずがない。松尾氏を同事務所に招き入れたのは山下さん自身。松尾氏が展開してきたジャニーズ批判。ジャニーズべったりで何も語らない山下さん、それに疑問を呈する批判でもあった可能性がある。
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(リンク)
松尾潔氏Twitter「山下達郎さんも会社方針に賛成」
https://twitter.com/kiyoshimatsuo/status/1675045489748873216
株式会社スマイルカンパニー