東京東京オリンピックパラリンピックの選手村で、韓国選手団が2021年7月15日、ベランダの壁面4フロアに渡り多数の韓国国旗と「反日」と見られる横断幕を掲げた。韓国の新聞大手「中央日報」は16日、「反日」なのか?と疑問を呈し、「韓国選手を盛り上げるためだ」と反発した。
東スポ「『反日横断幕』不穏な『戦時メッセージ』」
韓国選手団が選手村で、韓国国旗と横断幕を出したと報じたのは日本では「東京スポーツ」と「デイリースポーツ」など。東スポは、
「韓国選手団が選手村に『反日横断幕』不穏な『戦時メッセージ』掲げる」
とタイトルを張った。入村するなりベランダの壁面4フロアに渡り、多数の韓国国旗と「臣にはまだ5000万国民の応援と支持が残っております」と書かれた横断幕を出した。これは豊臣秀吉が1592‐98年に朝鮮出兵をした際、朝鮮の海を守った李舜臣将軍が「臣にはまだ12隻の船が残っております」と語ったとされる韓国内の伝記を模したもの。李舜臣は「反日英雄」として神格化されている。
「日韓の間には東京五輪を巡って竹島の表記や旭日旗使用などを巡って火種がくすぶっており、早くも不穏なムードが漂ってきた」
と東スポは書いている。
中央日報「日本に特別なメッセージを用意した」
一方の韓国では、「聯合ニュース」が15日「五輪選手村に韓国国旗」と写真ニュースで報じ、16日には中央日報日本語版が、
「韓国選手団の宿舎に『反日横断幕』?大韓体育会『選手を盛り上げるため』」
とのタイトルで東スポの記事を紹介した。大韓体育会のコメントとして、
「今回の大会は日本で開催されるだけに特別なメッセージを準備した。国家の代表選手たちを盛り上げる応援フレーズを考えていたが、ある職員の提案でこの横断幕を準備した」
と書いている。つまり「反日」というよりは、日本だからこのメッセージになった、との内容だ。
同記事のコメント欄では現在、韓国選手団に対する激しい反発が起きていて、相当厳しい批判投稿が来ている。この記事は韓国でも報じられていて、意見はおおよそ2つに分かれている。「日本は嫌いだがオリンピック精神に反する」との批判と、「よくやった。もっとやれ!」という応援だ。
「日本の反発は自然。無視して一生懸命戦ってください」
掲示板には、
「オリンピックの精神に反する幼稚な行動で日本を当惑させた。政府は(李舜臣将軍を)自慢するためだけに反日感情を売り込んでいます」
「クソたわごとが愛国心だと思う人はゴミのかけらです笑」
「これほど国際的に不名誉なことはありません。スポーツ精神のない、文明化されていない嫌な人々」
「なぜあなたはオリンピックでそんなに政治的ですか?気に入らない場合は、参加しないでください」
といった観光選手団に対する批判。そして、
「ああ!!!!さわやかです、もっとやりましょう」
「日本人が過去を気にするなら、韓国がなぜ日本を嫌い、反感を抱いているのかを理解し、謝罪すべきである。そうでなければ韓国人の主張が分からないと思いませんか?」
「臨津江戦争について世界に知らせる機会となるでしょう。結局、李舜臣提督が日本の軍艦300隻を12隻で打ち負かしたという事実は世界中に知られることになるでしょう」
「日本人は李舜臣とハングルを知っているので反発は自然な反応です。しかし、それを無視して、一生懸命戦ってください。日本のコロナウイルスに注意してください…!!」
などが書き込まれている。人種差別的なものも散見される。
NNJニュースは東京オリンピックパラリンピック組織委員会に対し、今回の韓国選手団の行為は「許可されたものか」「そうでなければ撤去させるのか」を16日午後3時頃に回答を求めたが「簡単な問題ではないため、回答は遅くなる可能性があります」ということだった。
(リンク)
中央日報韓国版
https://news.joins.com/article/24107099
中央日報日本語版