「トヨタ、五輪CM放映せず 社長らの開会式出席も見送り」(朝日新聞2021年7月19日)。そんな報道が新聞、テレビで次々に報じられた。CMの中止と社長の開会式辞退が重なったため話題が大きくなり、東京オリンピックに関する様々な憶測が流れた。
なぜCMの放映をしないか。トヨタ側の説明が不十分で、評論家などが勝手にストーリーを作っているだけだった。NNJニュースがトヨタに取材してみた。
橋下徹「スポンサーのイメージが悪くなるから」
オリンピック開幕直前で、CMの放映を辞める、と発表するのは尋常ではない。しかもトヨタはIOCと最高位のスポンサー契約を結んでいる。このことについて弁護士の橋下徹さんはTwitterで、共同通信の、
「トヨタ、五輪関連CMを放映せず 社長は開会式出席を見送り」
という記事にリンクを張り、
「これだけ醜いオリパラになってしまったのは、組織委・政府・東京都・IOCすべての責任。特に組織委・IOCの異常なまでの国民感覚・感情との乖離は酷かった。スポンサーのイメージが悪くなるだけ。選手たちがほんとかわいそう」
とtweetした。NNJニュースがトヨタに取材すると、こうした報道やその報道に対する意見にかなり驚いていて、「そもそも五輪CMは作っていない」というのだ。
「自社」ではなくアスリートを応援したい
トヨタ広報によれば、
「五輪の自社CMについては、昨年より以前に、制作を行わない判断をしておりまして、CMを放映しないのではなく、もともと大会期間中のプロモーションCMは用意してはいないのです」
と説明した。理由としては、トヨタはもともとオリンピック・パラリンピックの精神に賛同してスポンサーになったのであり、そこで自社を売り出すようなCMを作って放映するという発想はもともとなかったのだという。あくまでアスリートを応援したい、アスリートから学びたいという気持ちであり、アスリートに関してはパラリンピックに出場する選手の応援動画はCMとは別に制作・公開している。豊田章男社長が開会式に出席しないことについては、無観客開催であるため出席はせず、アスリートの応援に注力する、ということなのだそうだ。
(リンク)
橋下徹公式Twitter
https://twitter.com/hashimoto_lo/status