国際的なアスリートらによる団体「Global Athlete(グローバル・アスリート)」は、国際オリンピック委員会(IOC)がトーマス・バッハ会長(67)と中国の女子プロテニス、彭帥選手(35)がテレビ電話で会話する写真を公開し、「元気で安全な場所に居る」などとリリースしたことに対し、虐待的な権威主義体制と一緒になり人権を無視した。アスリートと国際政治コミュニティは、IOCの行動に責任を取らさなければならない、との声明を出した。
虐待的な権威主義体制と一体で人権を無視
「Global Athlete」の声明はIOCがプレスリリースをした直後(2021年11月21日)に出された。IOCは彭帥選手とテレビ電話で会話するバッハ会長の写真を掲載し、「元気で安全な場所に居る」「来年1月のオリンピック前に北京での夕食に招待した」などと説明した。これに対し、今日、IOCは、アスリートに対する性的暴力と虐待の申し立てを完全に無視していることを示した。テレビ電話で確認したからといって、彼女の安全や幸福が保証されるわけではない、とし、
「IOCは中国当局の悪意のある宣伝に加担し、基本的人権と正義への配慮を欠いた」
「IOCの行動は虐待的な権威主義体制と一体になり、人権を無視していることを再び示した。アスリートと国際政治コミュニティは、IOCに責任を取らせなければならない」
と批判した。「Global Athlete」が2021年11月19日に出した声明にあるように、彭帥選手が中国から安全に出国し、性的暴行の申し立てについて完全かつ透明性のある調査が行われるまで、IOCに中国オリンピック委員会を直ちに停止するよう要請する、と結んだ。
(関連記事)
「中国の犬！」「カネの亡者！」。彭帥選手との会話写真を公開したIOCとバッハ会長への不信感が膨張
(リンク)
「Global Athlete」の声明
https://globalathlete.org/our-word/global-athlete