朝日新聞が2021年11月25日、コロナ禍で困窮する大学生らに支給する10万円の「緊急給付金」は、留学生も含むと報道した。すると日本の中国メディア「日本新華僑報網」は、「日本政府からまたお金がもらえるぞ!」と、はしゃいだ記事を配信した。日本の掲示板には「ふざけるな!」「自公よ、参院選を見てろよ」などといった反発が書き込まれた。
「これはエキサイティングなニュースだ」
朝日新聞の記事によれば、10万円の「緊急給付金」支給は経済的に厳しい留学生も含め、700億円の補正予算を計上する。昨年度も困窮した大学生や短大生、専門学校生、留学生に最大20万円を約43万人に支給した。今回も同程度の規模になる、と書いた。これに喜んだのが日本で発行されている中国人向けメディア「日本新華僑報網」だ。
「中国人留学生よ刮目せよ!日本政府がまたあなたにお金を配るつもりです」
との見出しで、朝日新聞の記事を紹介した。こうしたエキサイティングなニュースは、日本の中国留学生間に次々と伝播している。もともとは岸田政権が参院選で若い層の支持を得るための策だが、中国人留学生がその恩恵に与るのは嬉しい事。「推薦された留学生に支給される」は気がかりだが、引き続きこの話題を追っていく、と書いている。一方、日本ではというと、
「日本人に配らず留学生…意味不」「いっつも外国人ばっかり優遇」などといった激しい反発が起きている。
日本人で困っている人を優先するべき
反発の多くは、留学生ならば生活面では裕福な層が来ているし、中には留学費用の全額と生活費まで日本政府が面倒を見ているものもいる。そもそも経済的な担保があるのが留学の条件。生活に困っていなくても支給の推薦は容易に得られるだろうし、そんな予算があるのなら日本人で困っている人を優先するべきだ、というものだ。掲示板には、
「留学生に金くれてやってその上技術や情報も流出って政府アホ過ぎるだろ」
「自公ってさ、どこまでも馬鹿なのな。参院選見てろよ!」
「留学生に金ばらまく前に、研修・実習で連れてきた外国人を助けてやれよ」
「留学生よか困窮してる日本の学生救えよ」
などといった書き込みが出ている。
(リンク)
「日本新華僑報網」
http://www.jnocnews.co.jp/news/
朝日新聞「困窮学生への10万円給付、予算700億円弱 留学生も対象」