木下富美子都議(55)が2021年11月22日に議員辞職したところ、様々なデマが流れることになった。辞職を引き延ばしたのは都民ファーストの会と小池百合子都知事(69)なのだという。当選から3ヶ月以内に辞職すれば次点の自民党候補が繰り上がる、それを阻止するためだったという。ところが、NNJニュースが東京都の選挙管理委員会に11月25日に確認したところ、自民候補が繰り上がるとすれば、「当選してから2カ月以内の辞職」だそうだ。それでは木下都議の後釜はどうやって決まるのだろうか。
辞職の理由の一つが「理不尽さ」
まず、都ファと小池知事が辞職を引き延ばしたというデマから。木下元都議が当選したのは7月4日。辞職までに約4カ月半かかっている。次点の自民党候補が繰り上がるのは「当選してから2カ月以内の辞職」である。木下元都議は7月6日に都ファから除名処分を受け、7月23日に都議会から全会一致で辞職勧告決議が出された。9月28日に2度目の辞職勧告決議。10月4日に都議会は召喚状を出したが応じず。10月14日の2度目の召喚も応じず。11月5日に3度目の召喚が出て、応じなければ除名の手続きに入るはずだった。ところが11月9日に再選後4カ月ぶりに登庁。議長と副議長に対し「辞職しない」と説明。11月22日の辞職会見では、辞職理由の一つとして、「議員の仕事をさせてもらえない理不尽さ」を挙げた。これはどう見ても個人的な資質であり、都ファと小池知事が辞職を引き延ばした、にはならない。
小池知事が任期満了だと選挙は3年後の7月
都議会の小宮安里委員長(45)は11月24日、木下元議員は「理不尽」と表現したが、それは、
「木下氏を除く都議会議員126名の全議員の意思だった」
とし、
「そもそも、そうした状況をお作りになったのは木下氏であったということを、まずは受け止めていただかないまま、辞職に至られた」
と語った。
それでは木下元都議の後釜はどうやって選ばれるのだろうか。NNJニュースが都の選管に話を聞いたところ、選挙で選ばれる事になるわけだがそれは2パターンあるという。一つは次の都知事選挙。小池都知事が任期満了した場合は3年後の7月に行われる。もう一つは、板橋区選挙区は6人当選区で、木下元都議の他にもう1人、辞任などにより欠員が出た場合に(1人欠員では行われない)板橋区で選挙が行われる。この間はずっと議席の空白が続くのだという。
(リンク)
東京都選挙管理委員会HP