群馬県がご当地キャラ「ぐんまちゃん」を使って制作したアニメ。その最新話が群馬県だけ放送されない、というおかしなことが起こった。

群馬県といえば公営ギャンブルが盛ん。「ぐんまちゃん」がおじさんに連れられ競輪場に遊びに行くシーンがあり、県内の視聴者が「子供向けアニメに不適切」とBPOに通報。それに群馬テレビが屈したためだ。アニメを制作した県側は困惑していて、群テレを除く7つの放送局は予定通り放送した。

群馬県の魅力発信に制作費2億3千万円

ぐんまちゃん(GUNMACHAN)は群馬県の宣伝部長という肩書の人気ご当地キャラ。人間だと7歳くらいで、好きなことは「楽しいこと、人を笑顔にすること、温泉でリフレッシュ、ぐんまの食べ物」というガチな設定。「楽しいこと」の中には群馬県で盛んな公営ギャンブルも含まれる。そんな群馬県の魅力を発信するためにアニメは2億3千万円を投じて制作され、小倉唯さん(26)、内田彩さん(35)といった人気声優を起用して2021年10月から放送を開始。群馬テレビを含む民放8局と、ABEMA、U-NEXTなど11の配信サイトで視聴できる。ところが、10月24日にぐんまちゃんが大好きなおじさんに連れられ、競輪場(番組内では「ハニワレース」)に遊びに行くシーンがあった。これを観た県内の視聴者が「子ども向けアニメに公営ギャンブルを出すのは不適切」と、放送倫理・番組向上機構(BPO)通報した。群テレはBPOからの問い合わせを受けることになった。

ギャンブル場は子ども連れも楽しめる工夫

12月12日放送は、競艇場(番組内では「ハニワボートレース」)に行く回だった。群テレは放送幹事のテレビ神奈川に相談し、別の話に差し替えたいと申し出たが、「認められない」との回答があった。悩んだ末に、「青少年の射幸心への影響」を考慮し放送を見送り、第一話を再放送した。最新話が放送されないことに驚いたのが同アニメを制作した県サイド。「県には苦情などは来ていない」と寝耳に水の話しだとした。山本一太知事(63)は、

「県が自信をもって一生懸命作ったアニメを、群馬県民だけに届けられないのはとても残念で、困惑している」

とし、県内の公営ギャンブル場では子ども連れでも楽しめる工夫を凝らしている。

「(そういった取り組みに)水を差す。法的には問題ないのに、公営ギャンブルがいけないことかのような印象を与えないか心配だ」

と語った(朝日新聞12月10日配信)。

NNJニュースが12月13日に群テレに、今後は公営ギャンブル場のシーンが出た場合はどうするのかと取材したところ、

「報道にあるように12日放送の最新話は差し替えて放送しました。これから放送する回にはキャンブル場は出て来ないと聞いています。そしてアニメは12月いっぱいで終了します」

とだけ語った。

 

(リンク)

群馬テレビ「ぐんまちゃん」紹介ページ

https://gunmachan-official.jp/animation/

群馬県公式HP「ぐんまちゃんのプロフィール」

https://www.pref.gunma.jp/01/b0100129.html