栃木県鹿沼市の町興しがツッコミどころ満載だとネットで話題になっている。シウマイ(焼売)で町興しをしようと進めているが、特にシウマイの消費量が多いとか名産品、というわけではない。そしてシンボル像の「シウマイ像」。誰が見てもシウマイには見えない。何かさえも分からない。作ったのは有名な元プロ野球選手?などなどだ。
崎陽軒のシウマイは「横浜名物」として考案
鹿沼市が見習ったのは宇都宮市。餃子の街のイメージを定着させ全国的に有名な市として認知されたからだ。鹿沼市はシウマイの消費量が多いとか、名産品というわけではなかったが、市の出身者に崎陽軒の初代社長・故野並茂吉氏がいた。シウマイの名は野並氏の栃木訛りから付けられたは定説で、市は崎陽軒と相談の上でシウマイを町興しに使うことにした。ただし、崎陽軒のシウマイは、野並氏が「横浜名物」として考案したもの。
2021年9月22日、JR鹿沼駅前にお目見えしたのが「シウマイ像」。崎陽軒と鹿沼商工会議所などが連携し作った。ところが、誰が見てもシウマイに見えない、横に長い像だった。
「鹿沼とシウマイはほとんど無関係だろ」
この「シウマイ像」は縦90センチ、横85センチ、奥行きは2メートル80センチある。4つのほぼ同じ大きさの鹿沼産・深岩石(ふかいわいし)を組み合わせている。作ったのは「石井琢郎」さん。この名前を見て地元栃木出身(佐野市)の元プロ野球選手、横浜ベイスターズなどで活躍したあの人を多くの人が連想。栃木と横浜つながり。格好の人物である。ところが、元プロ野球選手の名前は「石井琢朗」さん(51)。石井琢郎さん(43)は、長崎県生まれ埼玉県在住の東京芸術大学非常勤講師である。東京芸大の石井さんは像の狙いやコンセプトなどをYou Tube動画で説明。シウマイを手で握って作っているというのだが、よく分からない。ここを訪れる人の中には少しでもシウマイに見えるよう、グリーンピースの代わりになる緑色のボールを置いたりするのだそうだ。ネットでは、
「これ4つの岩の組み方間違えてるんじゃね?」
「栃木の文化は分からん」
「鹿沼とシウマイはほとんど無関係だろ 全国的には鹿沼土だけの街」
「数年前までは焼肉の町目指してたでしょーが!まーた失敗するぞ」
「こういう町おこしで成功した例を知らない ホント役人はセンス無いんだから余計な事すんなよあ」
などといったことが掲示板に書き込まれている。
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鹿沼市公式HP「―JR鹿沼駅前のシウマイ像と芭蕉像と―」