「THE MATCH 2022」（2022年6月19日、東京ドーム）での那須川天心選手（23）と武尊（30）の試合について、ボクシングWBA世界ライトフライ級スーパー王者・京口紘人選手（28＝ワタナベ）は、天心選手が「2枚も上」であり、期待した武尊選手に「裏切られた」とも。
ただし、京口選手のこの発言、ネットの一部で反発が起きている。武尊選手は計量の契約によって通常の状態でなかった。勝ったのは天心選手ではなく、天心選手サイドの戦略だというのだ。
伸び伸び自分の戦い方ができた天心選手
京口選手が語ったのは6月20日に更新した自身のyoutubeチャンネル。全体の印象は、天心選手は伸び伸び自分の戦い方ができていて、武尊選手は自分の戦い方をしたい、ところで終了した。ダウンを食らって焦り、投げ倒したり、顔面を打たせる玉砕戦法に出た。そこには勝利への執念を感じたものの、試合の支配、ディフェンス技術、クリーンヒットの数は完全に天心選手。
「２枚くらい上手でした。これはちょっと（武尊選手に）裏切られたという感じ。もっと竸った展開になるかなと思っていた」
今回は3ラウンド制（１ラウンド延長）。５ラウンド制なら武尊選手が勝つと予想していたが、そうなっても天心選手が勝つ感じがしたため「裏切られた」という言葉になった。身振り手振りを交えての京口選手の解説。「分かりやすく的確だ」とコメント欄で絶賛されたが、一部で納得できない人もいた。武尊選手は「普通の状態ではなかった」というのだ。いつもの目の輝きがなく、体が弱々しいのが伝わって来たという。それはなぜなのか。
長谷川穂積元王者「天心有利」
今回のマッチ、武尊選手に不利ではないかとされてきた。階級を下げることによる体重の問題だ。ボクシング世界3階級制覇王者の長谷川穂積さん（41）はこう解説していた（4月7日付けのオフィシャルブログ）。武尊選手は階級を上げた身体から58キロまで落として計量をパス。4キロまでしか戻せない。そして試合3時間前にまた計量がある。天心選手は少しの減量でいいし、当日計量も普通の食事が取れるというストレスフリー。
「武尊選手は計量クリアしても、当日の試合3時間までは常に秤に乗りストレスを抱え、食事と飲食もある程度制限しながら過ごさなければならない。天心有利の体重ルールではある気はする」
ヒョロガリで翼をもがれた飛行機
そのほかでは、ファンから「1キャッチ1アタックあり」ルールに疑問が出ていた。相手の蹴り足を掴みパンチやキックが許可される。天心選手の所属団体「RISE」 の戦い方。武尊選手の「K-1」では許されない。武尊選手は相手の蹴り足を掴む癖があったため、矯正した過去がある。そのためか、今回の試合では足を掴まれる事に拒否反応があり、キックを出すことに悩んだ、という見方もあった。京口選手の動画のコメント欄には、
「試合前に細々したところまで規制かけた天心サイドの作戦勝ち。タケルのヒョロガリ姿が印象深いよね。パワーを封じられたタケルは翼をもがれた飛行機だったね」
「武尊は3時間前計量で飯も食えずにリカバリ―なしでリングに上がっています。案の定フラフラでいつもの試合が出来ず、かなり弱かった。あの武尊では芦澤やコウジにも負けていたでしょう」
「タケル選手は脳に酸素ない状態で闘うようなルールって言ってましたが、だから、普段なら天心のパンチでは倒れないはずが、酸素ないから倒れるし身体も動けない！」
「この試合譲歩しすぎたね。体重の戻しからラウンド数！完全にRISE側の土俵で戦った尊武はすごいね」
といった感想が寄せられている。
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京口紘人選手「団体を超えた世紀の一戦を見て思ったこと…THE MATCH2022」
https://www.youtube.com/watch?v=RkSUB_ox16g
長谷川穂積元世界3階級制覇王者のブログ「天心×武尊」