引退か、継続か、転向かーーーK-1 WORLD GPスーパーフェザー級王者の武尊選手が、2022年6月27日に緊急記者会見を行った。結論としては格闘技人生を続行。ただし、那須川天心選手(23)戦の敗北で、「K-1を背負う資格はない」とベルトを返上。今後は海外での休養、ケガの治療の後に、「UFCだけではなく、僕にはいろんな可能性がある」とし、MMA(総合格闘技)を含め、新天地での戦いをにおわせた。「最後、勝つ姿を見せてから、終わりたい」。
「負けたままでは終われない」
会見は終始、涙を拭う武尊選手の姿があった。「一度負けたら終わり」と公言しており、引退するつもりでいた。しかし「負けたままでは終われない」。この10年間は負けることへの不安と恐怖に苛まれてきた。ところが負けたとたん、何かが吹っ切れ、「思いっきり戦える。これからもっと強くなれる」、ような気がした。SNSなどを通し、何万人ものファンから励ましの言葉をもらい格闘技人生を続けてもいいのだと決心した。そして、怪我や病気のことについても語った。
心と体のコンディションを正常に戻す
負けが許されない状況で、肉体も精神面でも追い詰められ、パニック障害、うつ病と診断され、腰の分離滑り症、膝の内側側副靱帯、前十字靱帯靱帯損傷など現在も苦しんでいる。海外に渡り、心と体のコンディションを一回正常に戻して、新たなチャレンジをしたい、と語った。K-1のチャンピオンベルトを返上したことで、新天地での戦いが予想される。かねてからMMA(総合格闘技)に興味があると語っていたため、
「UFCだけではなく、僕にはいろんな可能性がある」
とし、UFC(アメリカの総合格闘技団体)参入を否定しなかった。天心選手には、天心選手がいたからモチベーションを落とさず頑張って来れたと感謝。しかし、
「同じ格闘技界にいる間は仲良くはできない」
天心選手はボクシングに転向、武尊選手とは階級も異なる。今後直接的な戦いはできないけれども、それだけが戦いではない。
「そういう意味での(天心選手との)戦いは一生続いていく」
とした。
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YouTubeチャンネル「K-1 WORLD GP『武尊記者会見』」