香港出身のハリウッドスター、ジャッキー・チェンさん(67)が中国の偉大さを褒め称え、「私は中国共産党(CPC)会員になりたい」と語った。ただし、それを報じたのは中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報英語版。記事全体がCPC創立100周年を祝い、香港「統治」の成果を示す内容なだけに、ジャッキーさんの真意は分からない。
日中戦争で日本の侵略者と戦った勇気に感動
環球時報英語版は2021年7月11日、「Jackie Chan expresses willingness to join CPC」(ジャッキー・チェンがCPCに参加する意思を表明)という記事を配信した。中国映画家協会が7月8日、北京市でCPC設立100周年式典(習近平総書記の講話)を学習する座談会を開いた。副主席を務めるジャッキーさんも参加し、
「私はCPCの偉大さを見て来た。100年で実現しなければならないことを僅か数十年で成し遂げた」
そして、
「私はCPC会員になりたい」
と語った、と書いている。また、日中戦争(1931-45)で日本の侵略者と戦った軍隊の弾力性と精神、兵士の勇気に感動した、とも書いている。
ジャッキーさんに関する内容はここまでで、記事は香港情勢に移る。
2019年に騙されて暴力的抗議活動をした香港人
CPCは「一国二制度」の設計、および運営をしてきた。香港住民は祖国への帰国20周年にあたる2017年以来、都市を改革し発展していくかを思考した。CPCはCOVID-19の対応などを含め、香港のために貢献し犠牲を払ったかを示した。 香港がCPC100周年をオープンかつ大規模に祝えるのは「国家安全保障法」施行のおかげである。2019年に騙されて暴力的な抗議活動をした人々にCPCを学ぶ機会を提供した。香港は過去数十年に渡り一方的で時代遅れで誤った理解をしてきたからだ。CPCはまだ特定の香港社会に直接関与することは無いが、CPCの精神は憲法を通じ香港で明らかにされるーーーとなっている。
ジャッキー・チェンは昔からこんな感じ?
つまりこの記事が言いたいのは、CPCの香港「統治」が上手く進んでいて、あの香港の英雄のジャッキーさんも「私はCPC会員になりたい」と言うほどだ、ということ。ジャッキーさんは環球時報のインタビューに答えたわけではないため、中国映画家協会での挨拶、ポジショントークを勝手に引用した、という可能性もある。
この記事についてネットでは、
「あのジャッキーも今や共産党の犬か」
「昔は~とか言ってる人いるけど昔からこんなんだが」
「息子がらみで色々あったしな 大スターでも権力には逆らえんよな」
「むしろここまで党員じゃなかったことに驚きを感じると言うか、本音は党員になる気もないんだろうなって思う」
などといったことが掲示板に書き込まれている。
(リンク)
環球時報英語版「Jackie Chan expresses willingness to join CPC」