格闘家の那須川天心選手(23)が2022年6月1日にInstagramを更新し、フジテレビが6月19日に開催される格闘技イベント「THE MATCH 2022」(東京ドーム)の放送中止を決定したことについて、「地上波でやらないのであれば俺はもうやめてもいいと思ってる」と綴った。武尊選手(30)は「僕と天心選手が唯一同じ気持ちで拘ったのが地上波だった」と説明したが、地上波への思いは天心選手とは違っている。
沢山の子供達、より多くの人に観てもらいたい
天心選手は、自分は地上波で見て格闘技を始めた。だから、キックボクシングの最後の試合は絶対にテレビでやらないと恩返しが出来ない、とした。那須川選手は19日の試合を最後にボクシングに転向する。試合の模様はABEMAがペイパービュー(PPV)でネット配信されるけれども、
「確かに時代はネットやYouTubeかもしれない PPVでやれば沢山のお金が稼げるのかもしれない けれどそんなのはどうでもいい 目先のお金なんてちっぽけだし 俺はお金の力には負けたく無い」
とし、試合は沢山の子供達、未来のある人達、より多くの人に観てもらいたい。それには地上波しか方法は無い、とした。
「もし地上波でやらないのであれば俺はもうやめてもいいと思ってる」
と、地上波での放送を懇願した。
フジテレビでの放送を諦めていません
「世紀のビッグマッチ」と宣伝するなか、いきなりの放送中止発表。原因と考えられるのは「THE MATCH 2022」実行委員長、榊原信行氏(58)。反社交際疑惑を「週刊ポスト」が報じたからだ。榊原氏は5月31日に緊急記者会見を開き、フジが自分の「反社チェック」を行い疑惑は晴れた。放映権料で折り合いが付かなかったわけではない、中止になる意味が分からない、とした。他局に放送権を移すことについては、
「他局さんでももちろんいいですけれどね、今さら無理だと思う」
と回答した。那須川選手と対戦する武尊選手(30)も、Twitterで5月31日、
「この試合の意味を分かって欲しい。まだ諦めません」
と、フジテレビに対し中止撤回を求めた。そして、武尊選手が地上波に拘る理由は、天心選手とはかなり異なる。
かつてのK-1を取り戻すための10年間
「K-1は世界最高!世界最強!これからも僕が引っ張って、それを証明し続けて行きます」
武尊選手の勝利者インタビューの決まり文句だ。子供の頃にフジテレビでK-1のアンディ・フグ選手(35歳没)の試合を見て空手を始めた。K-1のチャンピオンを夢見て18歳で上京。しかし、K-1は活動を休止した。04年に「新生K-1」がスタートすると、武尊選手はその看板を買って出た。全てを投げ打ちK-1の復興に努めた。K-1は既に忘れられた存在となっているなかで、武尊選手はメディアの露出を増やし、勝ち続けることで、かつて大旋風を巻き起こしたK-1を追い求めた。その先にある一つが、地上波でのレギュラー放送。放送局は子供の頃に見ていたフジテレビだった。「THE MATCH 2022」にK-1の文字はない。しかし、多数のK-1選手が出場するゴールデンタイムでの放送は、これまでの努力の結実、と言えるものだった。武尊選手はあくまでフジテレビでの放送に拘り、中止撤回を懇願した。6月1日にInstagramでは、
「地上波放送を実現させて 1人でも多くの人に格闘技のパワーを伝えたくて この10年、その為にやってきた」
「ここから更に盛り上がっていく格闘技界をもう止めたくない」
と綴った。
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(リンク)
那須川天心選手Instagram
https://www.instagram.com/p/CeP4dFWvf5t/?hl=ja
武尊選手Instagram