東急ハンズの公式ツイッターが「私がいるところにはゴリラゲイ雨は来てません!」と2022年6月12日に投稿。数時間後に謝罪をし、当該ツイートを削除した。この日は関東の各地で「ゲリラ雷雨」が発生していた。
「ゴリラゲイ雨」は「ゲリラ豪雨」の打ち間違いから発生したとされる面白ワード。2010年に掲示板「2ちゃんねる」に初出とされ、空から大量の動物「ゴリラ」が降ってくるコラ画像で親しまれている。ところが東急ハンズ、謝罪・削除について「差別的な意図はなかった」としたことで、ファン、アンチ両方から袋叩きに遭っている。
梅雨時のトレンドワード指定席
東急ハンズのtweetはこうだった。
「私がいるところにはゴリラゲイ雨は来てません!ゴリラゲイ雨が来たらちょっと困るけど、ゴリラゲイ雨を見てみたい気もする。… … はい、ゴリラゲイ雨って言いたいだけです」
この「ゴリラゲイ雨」、梅雨時になるとトレンドワード入りするのがお決まりだ。今年も6月3日にトレンド入りした。 tweetを読む限り、担当者はこの面白ワードを使ってウケを狙いたい、そんな気持ちが伝わってくる。実は東急ハンズ、過去に何度も同ワードをTwitterに出している。すると決まって空からゴリラが降ってくるコラ画像で賑わった。実は今回も同様だったのだ。ところがその数時間後、東急ハンズは謝罪文を掲載し、当該ツイートを削除した。その謝罪文を巡って「ゴリラゲイ雨」ファン、アンチ両方から袋叩きに合う。
単語に対する認識が不足していた?
謝罪文はこうだ。
「元ツイートに多数のお叱りをいただいており、不快に受け止められた方に謹んでお詫び申し上げます。差別的な意図は念頭になく投稿したものですが、そのような文脈で使用されることもある単語であるとの認識が不足しておりました。誠に申し訳ございません」
この「差別的な意図はなかった」というのはどんな意味なのか?
「ゴリラゲイ雨」は元々大量のゴリラが空から降ってくるもの、として多くの人に親しまれ、ネットスラングの解説もそうなっている。ところが一部にアンチのようなものが湧いていて、「ゴリラ『ゲイ』雨」だ、とし、「差別だ」と主張している。
それを無視して楽しんでいる人が殆どだが、今回の謝罪によって状況が変わった。アンチが勢い付き、これ幸いとばかりに東急ハンズへの大バッシングが始まった。ファンにとっては有名企業がアンチにお墨付きを与えた。それが「言葉狩り」となり、「ゴリラゲイ雨」は差別用語として認定されるのではないか、との東急ハンズへの怒りが噴出。東急ハンズは両方から袋叩きに遭っている。東急ハンズの謝罪文には、
「ダメだこいつら全然わかってない。お前らが差別した意図があるかないかの問題じゃねーんだよ」
「そのうち心のない言葉狩りになり、『芸人』も『歓迎会』も『芸達者』も”意図がなくてもゲイという言葉があるから差別用語だ!”となりかねません」
「謝罪要素が丸っきしわからんのだが ゴリラゲイ雨という文字を見て不快に思った根拠を知りたい」
「有名企業による差別扇動ともなるので問題なのです。問題は、そうやって安易に差別行為ができる側にこそあるのです」
などといったリプが付いている。
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(リンク)
東急ハンズ公式ツイッター