WBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人選手(28)が、プロボクサーの立場から1分間の格闘技大会「Breaking Down」を斬った。
あれは格闘技ではなくケンカの延長。ボクサーでタイトルを獲得した人が異種格闘技戦をするのは「品格的によくない」。大会を通じ有名になっても、誇れるような目立ち方ではない。「Breaking Down」に感銘し格闘技を目指そうとする人などいない、とした。
ボクシングが弱くても勝てる世界だ
京口選手が「Breaking Down」を語ったのは、ボクシング界で有名な2人の元チャンピオンが2022年7月17日に開催された第五回大会に出場していたから。1人が元OPBF東洋太平洋バンタム級王者の山本隆寛さん(31)。もう一人が元OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王者で、無敗のまま5階級制覇を達成したフロイド・メイウェザーさん(45)がチャンピオンの頃、世界ランキング3位だった細川貴之さん(37)だ。京口選手は、
「ボクシングの良さが半減された」
と批判した。まず山本さんはオーディションの試合で、ボクシングスタイルで前に出た瞬間、ハイキックを受け「ぶっ倒された」。本選では空手経験者と対戦。勝利したものの、「ケンカ」じゃないから盛り上がらない。異種格闘技戦なら3分3、4ラウンドにするべき。細川さんの試合は「ケンカ」に近かったが、ボクシングで挑み、ローキックをバンバン打たれバランスを崩し、負けた。
「Breaking Downは、素人のケンカ自慢が1分間で最強を決める大会。そのくくりが盛り上がる要因。格闘技ではなくケンカの延長であり、ボクシングが強いから強い世界ではない。逆にボクシングが弱くても勝てる世界だ」
目立つためには何をやってもいい
京口選手は「Breaking Down」について、エンターテインメントとしては非常に面白く、それこそ大人気で、名前が売れた人を何人も輩出している。朝倉未来選手(30)のプロデュース力は凄い、と評価した。しかし、今回は元プロボクサーが格闘技ではない舞台に出場した。視聴者からボクサー代表と見られるリスクがあり、それはマイナスに働く。
「タイトルを取ったボクサーが、ボクサーではない人と戦う。品格的に良くない」
Breaking Downは目立つためには何をやってもいい。犯罪を犯してもいい、といったイメージの世界。
「誇れるような目立ち方じゃない。上手く利用してやれればいいがリスキーだ。Breaking Downを見て格闘技を志す人はいないでしょう。いたら驚きだ」
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京口紘人YouTubeチャンネル「ブレイキングダウンについて思うこと」(2022年7月19日配信)