東京都は2022年9月30日、国民保護法に基づき「ミサイルきたら地下駅へ」と新たに都内24駅を緊急一時避難施設に指定した。5月には東京メトロの50駅が指定されている。
そうした中、10月4日朝7時台にJアラートが発令された。北朝鮮が弾道ミサイルと思われるものを発射したからだ。「建物の中、又は地下に避難して下さい」。対象地域は青森県と東京都。ネットがざわついた。青森県には、地下鉄が無ェ!!
イトーヨーカドーに地下があるくらい
「ハァ~テレビも無エ ラジオもねエ 自動車もそれほど走って無エ ピアノも無エ バーも無エ おまわり毎日ぐーるぐる」
お馴染み青森県出身の吉幾三さん(69)の「俺ら東京さ行ぐだ」の歌詞。その青森にミサイル危機。青森を心配する声が高まる中、
「青森地下鉄あるの?」
「ない」
「イトーヨーカドーに地下があるくらい」
「コンクリートの建物も学校ぐらいだな」
「青森はマンションもないの?!」
などといった会話が掲示板で行われた。結局ミサイルは7時28分~7時29分ごろ青森県上空を通過。日本の東およそ3200キロの日本のEEZ=排他的経済水域の外側に7時44分ごろに落下したとされた。青森県民の難は回避され、ほっと胸をなで下ろすも、またいつ何時ミサイルを撃ってくるか分からない。しかも青森には地下鉄は無い。どうするのか。すると、「青森には巨大な地下空間が存在する」との主張が現れた。それが八戸鉱山株式会社のベルトコンベア。地下輸送管の総延長が10km。同社と石灰石採掘場、そして八戸港埠頭を結ぶ。採掘場の広さは東西1,000m、南北1,800mで、現在の最深部は海抜−170mだ。
鉱山の設備に一般人が避難できる?
NNJニュースは4日午後、青森県危機管理局防災危機管理課に話を聞いてみた。同県は今回のミサイル発射により災害対策本部を設た。担当者は地下への避難について、地下鉄は無いが「地下駐車場はあり、指定避難場所の中には地下施設もある」とした。ネットで話題になっている八戸鉱山の地下ベルトコンベア施設の利用について聞くと、
「八戸市が避難場所として提案してくるかどうかです」
とした。というのも、避難場所として適しているかの調査、認定するのは県だが、まずは市町村が避難場所として県に申請することが必要だからだ。それで八戸市の防災危機管理課に問い合わせた。担当者によれば、ベルトコンベアまでの距離は市街地から車で20~30分。ただし災害時、自家用車の利用は逆に交通をマヒさせるためできない。徒歩でそこに向かうとなると、移動時に何が起こるか分からない。そもそも鉱山や鉱山施設に保護するといっても、果たしてそこが一般生活者にとって安心、安全な場所なのか、という迷いもあるという。また同施設は私企業が運営しているため、避難者を受け入れてくれるのかどうか。
「避難場所として県に提案するという事は、将来的にも難しいと思います」
と担当者は話していた。
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首相官邸(災害・危機管理情報)Twitter
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八戸鉱山株式会社公式HP